28日には、自民党国防部会副部会長の中西哲(なかにし・さとし)参院議員一行が蔡英文総統と会見している。自然災害は日台が共同で向き合う課題で、今後の相互協力や交流をテーマに懇談したという。中央通信社が伝えているので下記にご紹介したい。
あまり知られていないが、参議院外交防衛委員会理事もつとめ、安全保障問題に造詣が深い中西議員は昨年も7月に訪台し、李登輝元総統はじめ台湾日本関係協会の邱義仁会長や総統府秘書長だった呉釗燮氏(現外交部長)、沼田幹夫・日本台湾交流協会台北事務所長などと懇談してきている。
国交のない日台関係で、交流の中核となるのは国会議員。安倍晋三総理や萩生田光一・自民党幹事長代行なども、青年局長時代の台湾訪問によって台湾がいかに日本にとって大事なところかを知るようになったと言われている。
————————————————————————————-蔡総統、自民議員らと面会 異常気象対策での日台協力強化に期待【中央通信社:2018年8月28日】
(台北 28日 中央社)蔡英文総統は28日、自民党の参議院議員、中西哲氏らの訪問を受けた。蔡総統は、23日から断続的に中・南部を襲い、死傷者も出た豪雨災害に触れ、日本でも類似の状況が発生していると指摘。異常気象がもたらす自然災害は日台が共同で向き合う課題だと述べ、今後同分野における相互協力や交流がより一層進むことに期待を寄せた。
日台関係については、双方の各自治体が姉妹提携など110項目を超す友好協定を締結していると述べ、交流深化を目指す台湾の姿勢を示した。
また、中国が最近、台湾への圧力を強めていることにも言及。このような行為は台湾海峡両岸の現状を著しく破壊するもので、東アジア地域の平和・繁栄に不安定要素を与えると強調し、「台湾は現状を維持するための努力を諦めないが、圧力には屈しない」と述べて台湾への支持を呼び掛けた。
(葉素萍/編集:塚越西穂)