新型コロナウイルスの感染が下火となり、日台間の交流が活況を呈し始めている。
本誌前号でお伝えしたように、4月27日の北海道安平町(あびらちょう)と台南市安平(アンピン)区の「友好交流協定」に続き、5月16日、鹿児島県曽於(そお)市と屏東県里港郷が「国際交流促進に関する覚書」を締結。今年に入ってすでに7件目となり、2019年の4件を上回り、2018年の11件に迫っている。
このような都市間提携以外にも、3月27日、東京都世田谷区と台湾・高雄市文化局は、新型コロナウイルスが流行する前の2019年1月9日に結んだ「文化交流に関する覚書」に再調印している。
札幌市も2017年12月18日に結んだ「札幌市と高雄市との観光交流に関する覚書」を5年ぶりに更新した。この「覚書」は札幌市観光局と高雄市観光局によって結ばれ、「今回の覚書は有効期限を設けず、双方で観光を推進し台日間の友好を示していく」そうだ。
覚書には「スポーツや環境、交通などの領域でも交流していくことが盛り込まれた」(中央通信社)というから、いずれ観光に特化した「覚書」ではなく、青少年交流なども含む幅広い「姉妹都市」や「友好交流協定」のような都市間提携に発展する可能性を示唆している。
・札幌市と高雄市との観光交流に関する覚書:2017年12月18日 https://www.city.sapporo.jp/keizai/kanko/kyoutei/documents/oboegaki_jp.pdf
—————————————————————————————–高雄市と札幌市、観光交流の覚書を更新 直行便再開目指す【中央通信社:2023年5月17日】https://japan.focustaiwan.tw/travel/202305170006
(高雄中央社)高雄市政府觀光局は17日、報道資料を出し、北海道札幌市と観光交流に関する覚書をこのほど更新したと明らかにした。観光関連の産業を互いに推進し合い、両地を結ぶ直行便の再開も目指す方針。
両市は2017年、有効期間を3年間とした覚書を締結。高閔琳局長によれば、新型コロナウイルスの影響で最近になってから覚書を更新することができた。今回の覚書は有効期限を設けず、双方で観光を推進し台日間の友好を示していくという。
高局長は、台湾南部に位置する高雄と北海道では気候や景色が大きく異なると言及。札幌の人々にぜひ高雄で冬を越し、暖冬の風情を体験してほしいと呼びかけた。
覚書にはスポーツや環境、交通などの領域でも交流していくことが盛り込まれた。
(蔡孟[女予]/編集:楊千慧)
※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。