いたが、昨日の報道によれば2月28日に予定されているという。
ただ、この第2回目の予備協議では台湾側に有利な条件が提示される可能性が強まったと
して、沖縄県の漁業協同組合長会らは水産庁などに要請団を派遣するとも伝えている。
一方、台湾の馬英九総統は2月20日、3つの理由を挙げて「中国と連携しない」「中国と
の共闘はありえない」と表明した。
理由を明らかにしたのは初めてだというが、昨日の本誌でもお伝えしたように、馬氏は
自ら提案した「東シナ海平和イニシアチブ」をどのように推進していくかを記した「東シ
ナ海平和イニシアチブ推進綱領」では、中国を引き入れ、台湾・日本・中国の間で漁業会
談を開き、共同で資源を開発しようと提案している。
李登輝元総統はこのような馬氏の姿勢を「日台離間を画する中国を利するもの」と厳し
く批判している。
馬氏が「中国と連携しない」「中国との共闘はありえない」と表明するのは、まず「東
シナ海平和イニシアチブ」と「東シナ海平和イニシアチブ推進綱領」を破棄してからが筋
だろう。こういうダブルスタンダードを取っている限り、日本はもちろん、台湾内におい
ても信頼は得られまい。
漁業協議の内容が気になるが、ポイントは「北緯27度以南」に中国漁船を入らせないこ
とだろう。
尖閣漁業権 台湾に譲歩案 県漁協、配慮要請へ
【沖縄タイムス:2013年2月21日】
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-02-21_45564
尖閣諸島周辺海域の漁業権をめぐって、28日に予定されている日本と台湾の漁業協議の
予備協議で台湾側に有利な条件が提示される可能性が強まり、県漁業協同組合長会(古波
蔵廣会長)は20日、那覇市の水産会館で臨時集会を開き、県内漁業者の利益に配慮するよ
う外務省や水産庁などに要請する方針を固めた。関係漁協の組合長を中心とした要請団を
つくり、県や県漁業協同組合連合会と3者で25日に上京する。
日台漁業協議は2009年2月以来中断していたが、昨年11月に本協議再開に向けた予備協議
が始まった。28日の予備協議で、外務省が漁業権問題で台湾に譲歩する案を示す可能性が
あるとして、組合長会は(1)交渉では沖縄の漁業者の意向を十分に尊重すること(2)
日本側が主張する排他的経済水域(EEZ)の地理的中間線を基本として協議する−こと
などを求める方針。
複数の県内漁業関係者によると、外務省から北緯27度以南の漁場を条件付きで台湾側に
認める案が示される可能性があるという。
臨時集会で組合長らは、尖閣諸島と先島諸島の間で台湾漁船の操業を認めれば、「手も
足も出ない」と懸念。「漁業者が不利益を被らないよう、要請行動でくさびを刺す必要が
ある」と指摘する声が上がった。
県内漁業者は現在、台湾漁船とのトラブルを恐れ、尖閣諸島周辺を含む先島諸島北側の
マグロ漁場での操業を自粛しているという。マチ類の資源管理のため、禁漁している保護
区でも台湾漁船の違法操業が後を絶たないため、これまでにも安全操業できるよう政府に
要請してきた経緯がある。