鄭南榕烈士自決のビル前の路地が「自由巷」と名付けられ民主化への歴史を刻む

今から24年前、鄭南榕は一死をもって国民党の圧政に抗し、台湾に民主・自由の道を拓
いた。まさに「烈士」と呼ぶにふさわしい信念の生き様を示した。戒厳令下の台湾におい
て、公開の場で初めて台湾の独立建国を叫び、2・28事件の真相究明を求めて戦った。

 1988年末、台湾独立建国聯盟主席だった許世楷氏(元台北駐日経済文化代表処代表)の
「台湾共和国憲法草案」を、主宰して編集長をつとめる自由時代社の週刊誌「自由時代」
に掲載する。年が明け、検察は叛乱罪容疑で召喚しようとしたが鄭烈士は頑として応じ
ず、台北市内の自社に籠城、完全な言論の自由を求めて抗議し続けた。「国民党が私を逮
捕できるとすれば私の屍だけだ」と宣言、籠城から71日目の4月7日午前9時5分、警官隊が
包囲する中、ガソリンをかぶって覚悟の自決を遂げた。享年42。

 現在、自由時代社があったマンションの部屋は鄭南榕精神を紹介する「鄭南榕記念館」
となり、鄭南榕基金会が運営している。自決した部屋もそのまま残されている。

 昨年8月、マンション前の通りの名称が「自由巷」と名付けられたという。毎日新聞が5
月20日付夕刊の3面で、「自由巷」と名付けられた路地と「鄭南榕基金会」の看板が見える
ビルを写した大きな写真とともに、鄭南榕の軌跡を紹介している。

 ちなみに、鄭南榕記念館は誰でも訪れることができる。台湾に行ったら一度は訪ねてみ
たい場所だ。

◆鄭南榕基金会
 台北市民權東路三段106巷3弄11號3樓
 TEL: 02-2546-8766  FAX: 02-2716-0758
 E-mail:nylon407@gmail.com
 HP:http://www.nylon.org.tw/
 *ホームページは日本語バージョンもあります。


世界道ものがたり:自由巷 台湾・台北
【毎日新聞:2013年5月20日 東京夕刊】

◇民主化への歴史刻む

 車のクラクション、工事の騒音が鳴り響く台北市の大通り、民権東路三段。けん騒から
逃れるように路地に入ると、マンションと街路樹が続き、人通りはめっきり減る。中学校
から子どもたちの笑い声が響く。のどかさに少しほっとする。

 路地には標識があった。「自由巷(こう)」。昨年8月、この一角についた新しい名前
だ。巷は路地の意味。幅約6メートル、長さ約365メートル、一瞬で通り過ぎてしまう小道
だが、台湾の民主化の歴史を刻む偉大な道と言える。

 1989年4月7日、「100%の言論の自由」を主張し、闘い続けていた台湾独立運動家の鄭南
榕(ていなんよう)氏(当時41歳)が当局の弾圧に抗議し、自身が編集長を務める雑誌社
で焼身自殺した。その雑誌社があったのがこの路地。今、同社跡のマンション3階は「鄭南
榕記念館」になっている。

 鄭氏は47年、中国出身の父と台湾出身の母の間に生まれた。この年、中国大陸から渡っ
てきた国民党軍が台湾住民の暴動を弾圧し、数万人が虐殺された「2・28事件」が起きてい
る。

 鄭氏は84年に週刊誌「自由時代」を創刊。戒厳令下の台湾でタブーとされた「2・28事
件」の真相究明を訴え、講演で台湾独立を主張した。公の場で独立を求めたのは鄭氏が初
めてと言われている。87年の戒厳令解除後も厳しい言論統制が続く中、真正面からタブー
に立ち向かっていった。

 88年12月、同誌に「台湾共和国憲法草案」を掲載し、社会を混乱させたなどとして反乱
罪に問われた。鄭氏は抗議し、71日間に及ぶ籠城(ろうじょう)の末、自決した。その
日、盾を持ったヘルメット姿の警官隊がマンションを取り囲み、通りは異様な緊張に包ま
れた。突入しようとする警官隊と鄭氏の支援者らが攻防を続けるうち、火の手が上がっ
た。壮絶な最期は民衆の心を激しく揺さぶり、民主化へと突き動かしていく原動力となった。

 台湾は、今では「自由」や「民主」が空気のような存在になりつつあるほど開放的に変
容した。鄭氏を知らない若者も少なくない。鄭氏の妻、葉菊蘭(ようきくらん)さん
(64)は「多くの犠牲によって今日の民主社会、自由で開放的な気風を享受できるように
なった。それを若者にも知ってほしい」と願う。

 鄭氏の理念を継ぐ財団法人「鄭南榕基金会」などの働きかけで、台北市議会は昨年6月、
「自由巷」への改名を決めた。現地での記念式典には、国民党のカク龍斌(かくりゅうひ
ん)台北市長(60)や野党・民進党幹部らが出席した。

 事件から24年、歴史の風化が懸念される一方、ネットで鄭氏のことを初めて知り、理念
などを学ぼうと追想会を開く若者もいる。命日の4月7日、追悼式には「予想を超え、多く
の若者が訪れたので驚いた」と葉さんは話す。そして「彼らは自由の価値を守っていく種
になる」と言う。

 かつて鄭氏が籠城を続ける中、葉さんは「あなたが死んでも、1年もすれば台湾社会は忘
れてしまう。無駄死にになってしまう」と自決を思いとどまるよう説得を試みた。だが鄭
氏は「後は君たちがやることだよ」とだけ答えたという。葉さんは「その時は意味が分か
らなかったけれど、今なら分かる」と話す。

 「いつも時代を動かしてきたのは、その時代に生きる若者だから。台湾社会には希望が
ある」。新たな世代の萌芽(ほうが)に期待する温かいまなざしがあった。【鈴木玲子】

◇鄭氏の理念伝え続け

 財団法人「鄭南榕基金会」は99年に設立。鄭氏の理念を伝える教育に尽力する。運営す
る「鄭南榕記念館」では、鄭氏の思想や活動を写真や映像などで紹介。鄭氏が焼身自殺し
た編集長室もそのまま保存している。また5年8カ月間続いた週刊誌「自由時代」も展示。
同誌は発行停止処分を受けるたびに「民主時代」「人権時代」などと何回も雑誌名を変
え、発行人名も友人の名を借りて弾圧を逃れながら、刊行を続けた。

 鄭氏の死後、妻の葉菊蘭さんは政治家に転身。民進党政権下で、交通部長(交通相)や
総統府秘書長などを務めた後、2008年に政界を引退した。現在は同基金会の「終生ボラン
ティア」だ。

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