グアム先住民のルーツは台湾 先史人類のDNA解析で明らかに

グアム先住民のルーツは台湾 先史人類のDNA解析で明らかに

 かつて台湾人の祖先は、6000年ほど前に中国大陸から渡来したとか大陸南方の百越族が渡来したというのが通説だった。ところが、台湾には旧石器時代後期の長浜文化や網形文化の遺跡があることから旧石器時代が存在したことが明らかになっており、また近年のDNA研究により、台湾人のほとんどが「オーストロネシア語族」(南島語族)に属し、百越族とは異なっていることが判明している。

 オーストロネシア語族は台湾から広がっていったと考えられ、このほどグアム先住民の祖先も、フィリピン、インドネシア、マダガスカルの祖先と同じく「台湾からフィリピンに移り、そこからグアムにたどり着いた」という研究結果が発表されたという。下記に中央通信社の記事をご紹介したい。

 古代、台湾は南方と北方の文化が交差する十字路の中心に位置し、氷河の後退とともに各地に分散していったとする「台湾・オーストロネシア語族源郷説」がますます有力となってきたようだ。

—————————————————————————————–グアム先住民のルーツは台湾 先史人類のDNA解析で明らかに【中央通信社:2020年12月25日】https://japan.cna.com.tw/news/asoc/202012250001.aspx

 (台北中央社)米領グアムの先住民のルーツが台湾であることが、先史人類のDNA解析によって証明された。研究に携わった国際研究チームの台湾人メンバー、オーストラリア国立大学の洪暁純(こうぎょうじゅん)上席研究員が、謎解明までの経過を中央社に語った。

 グアムはマリアナ諸島を構成する島の一つで、最も近いフィリピンからは2000キロ余り離れている。洪氏によれば、先史時代の人類が約3500年前までにはマリアナ諸島に到達していたことが過去の研究から分かっているが、どこから来たのかについては考古学者の見解が分かれていた。

 洪氏が参加する研究チームは2016年、グアム北部の遺跡で先史時代の人骨を2体発見。DNA解析を経て、フィリピン・ルソン島北部の先住民カンカナイ族と台湾の先住民アミ族に最も近いことが判明し、このことから、グアム先住民の祖先は台湾からフィリピンに移り、そこからグアムにたどり着いたという結論を導き出した。

 洪氏によると、太平洋諸島からアフリカ・マダガスカルにまで広く分布する「オーストロネシア語族」の起源が台湾であることが近年の研究で証明されており、約4000年前に台湾からフィリピンに渡った同語族の一部がグアムやサイパンに、別のグループがインドネシアや他の太平洋の島々に向かったと確定できるという。

 研究成果は学術誌「米国科学アカデミー紀要」(PNAS)のウェブサイトに掲載された。洪氏は、グアム先住民が3500年前に2000キロ余りを航海できる技術を持っていたことを、この最新研究が間接的に証明しているとの認識を示している。

(許秩維/編集:塚越西穂)

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