http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20090123/CK2009012302000039.html
【高雄＝栗田秀之】常滑焼の新たな市場を海外で開拓しようと、常滑市の若手陶芸家たち
が企画した交流展示会が22日、台湾南部・高雄市のデパートで始まった。台湾は今、旧正
月（26日）を控えて迎春ムードまっただ中で、縁起物の招き猫を主役に「台湾に多くの福
を」と２月１日までＰＲに努める。
リーダー格の冨本健さん（38）らが「伝統工芸の衰退に歯止めを」と海外進出を模索。
名古屋市在住の台湾人知人の橋渡しもあり、高雄市での開催にこぎつけた。親日感情も強
く、「海外進出の第一歩にふさわしい」として昨年夏から準備を進めてきた。
展示会には36人の陶芸家が4500点を出品し、展示即売している。いずれも「自分の個展
のつもりで作った」（冨本さん）という力作だ。このうち、台湾でもよく知られる招き猫
が1300点を占める。常滑焼の店「ヤマタネ」の新作という、目を細めた表情の招き猫が来
場者を迎える。
旧正月を前に台湾では、以前日本で導入された地域振興券に似た消費券が全住民を対象
に配布されたばかり。消費拡大をもくろむデパート側も、客が集まりやすい一階のスペー
ス約660平方メートルを提供。「台北には（中国から来た）パンダがいるが、高雄には招
き猫がいる」とバックアップしている。
会場には常滑市の観光を紹介するコーナーも併設。冨本さんは「単発で終わらせたくな
い。これをきっかけに世界へ飛び出し、常滑焼の素晴らしさを生で感じてもらって、どう
評価されるか確かめたい」と意気込んでいる。
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