の地震が襲った。
それから1週間後の2月13日、倒壊した台南市永康区の16階建てマンション「維冠金龍」で行方不
明になっていた最後の住民が遺体で発見された。この時点で、倒壊マンションでの死者は114人、
全体では116人となった。
ただし、このマンション付近に住んでいたという女性の行方は確認できないままだった。中央通
信社によれば、その後、「警察は連日にわたり、マンション周辺の監視カメラの映像を分析。女性
が当日倒壊現場にいた可能性が高いと判断し、18日午後5時から女性がいたと思われる場所での捜
索を再開。重機を使用して地面を掘り進めたところ、約40分後に地下2.6メートルで遺体が発見さ
れた」という。
これですべての行方不明者が判明した。倒壊マンションでの死者は115人、全体では117人となっ
た。改めてこの地震で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に心から
お見舞い申し上げます。
地震の被害が大きかった台南市では未だに断水しているところがあり、頼清徳市長は20日に東区
の断水地域を視察、また翌21日には張善政・行政院院長を案内して断水している安平区漁光里と東
区虎尾寮および倒壊した維冠金龍マンションなどを視察、住民の意見を聞きながら水道の早期復旧
を要求。水道事業者は24日午後5時までの全面復旧を目指して作業を進めるという。
なお、台南市によると、寄せられた義捐金は約23億台湾ドル(約78億円)に上るという。日本で
も多くの自治体や団体が募金活動をしている。いかに世界がこの地震を通して台湾に関心を抱いて
いるかの証でもある。
本会のお見舞い募金も2月19日現在で368人の方々から354万106円も寄せられている。予想をはる
かに超えるご厚志だ。募金をはじめるに当たってお約束したように、このお見舞い募金は台南市の
復旧に確実にお役に立つよう、頼清徳市長にお渡しする予定です。改めてご協力のほどよろしくお
願い申し上げます。
台湾南部地震 行方不明だった倒壊ビル近隣に住む女性、遺体で見つかる
【中央通信社:2016年2月19日】
(台南 19日 中央社)台湾南部地震の発生後に行方が分からなくなっていた女性の遺体が18日、
地震で倒壊した台南市内のマンションの地下室で発見された。女性は倒壊マンションの近隣住民。
当初は倒壊現場の救助対象者とされていたが、地震発生時に現場にいたか確認できなかったため、
同市政府は家族の同意を得て女性を失踪者に切り替え、警察に捜索を要請していた。
同市政府警察局によると、女性は32歳。倒壊マンションの近くで父親と暮らしていたが、マン
ション1階の柱付近で多くの時間を過ごしており、一夜を明かすことも度々あったという。
警察は連日にわたり、マンション周辺の監視カメラの映像を分析。女性が当日倒壊現場にいた可
能性が高いと判断し、18日午後5時から女性がいたと思われる場所での捜索を再開。重機を使用し
て地面を掘り進めたところ、約40分後に地下2.6メートルで遺体が発見された。遺体の服装は監視
カメラに映っていたものと同じだが、DNA型鑑定で本人かどうか最終確認するとしている。
同市政府工務局は、当初捜索した際に遺体が見つからなかったのは、倒壊した建物に押しつぶさ
れ、地面に埋もれたためではないかとみている。
マンション倒壊による死者は115人になった。今回の地震全体での死者は117人。
(楊思瑞/編集:名切千絵)