周庭さんの“亡命”が 台湾人に教えるもの

香港の民主活動家 周庭さんの“亡命”が
台湾人に教えるもの
 
香港における民主運動のリーダー格として活動してきた周庭さんが、留学先のカナダにおいて所謂“亡命宣言”をしたと報じられている。

香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で禁固10月の判決を受けて服役した後も、様々な圧力を受けて心身ともに苦しんだ末の苦渋の決断であった。

カナダ政府が中国・香港政府の圧力に屈せず、著名な活動家である周庭さんの身柄を受け入れたのは簡単なことではなかったと推察される。

周庭さんは「一生香港には戻らない」との覚悟を示しているが、かつて国民党独裁政権下でブラックリストに載せられて祖国への帰国が叶わなかった台湾同胞が多数存在した。

彼らはそれでも希望を失わず、台湾の民主化のために亡命先の国で活動を続け、ついに40年近く経ってから祖国に帰ることができた。

この事実を糧に、是非周庭さんにも希望の火をともし続けていただきたい。

1か月後に迫った台湾の総統選挙・立法委員選挙を前に、周庭さんは身をもって我々に警鐘を鳴らしてくれた。

「一国二制度」という国際公約を平然と破って恥じない中国の実態を直視し、「一つの中国」「祖国統一」などという虚構に惑わされることなく、1か月後に迫った選挙において、正しい選択をすることが大切である。

自由が奪われたらどんなに悲惨であるか。

我々の子供や孫に自由のない社会を残していいのか? 今の自由は台湾人が何十年もかかってやっと手に入れたものであることを思い出してほしい。

決して香港の二の舞になってはならないのだ。

2023年12月6日

全日本台湾連合会
会長 趙 中正
常務理事会・理事会一同


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