一日本人から見た台湾の昭和歌謡(4) 快車小姐

一日本人から見た台湾の昭和歌謡(4) 快車小姐(作詞:文夏)/ 汽車

      青山 登

 武漢肺炎の流行のため台湾に行けなくなってストレスがたまっている方が多いと思う。

そんなところに台湾の鉄道の歌を紹介してしまうが、曲はyoutubeなどて聞いていただいて、心ゆくまで台湾旅行を楽しめる日を待ちたいもものです。

快車小姐の元歌は「汽車」である。「今は山中今は浜、いまは鉄橋わたるぞと」で始まる汽車は大和田
愛羅(おおわだ
あいら)の作曲で作詞者は不明とされている。

これに台湾語の歌詞を付けたのが文夏氏で、見事に台湾バージョンに翻案されている。

 以下、歌詞の流れを紹介する。(省略したり意訳した部分があるのでご承知ください。)

1.わたしは、青春真っただ中の鉄道の乗務員

台風だろうと雨だろうと早く起きて勤務について

乗客の皆さんのために美声を聞かせる。

2.遠くに見えるのは村の軒、近くに見えるのはにぎやかな街

あちこち見えるのはとても楽しく

いつのまにか何十里も走っていく。

3.甲車1番席には学生さん、乙車2番席には商人らしい人

丙車3番席には新婚カップル、丁車4番席には私の彼

4.台北を出ると次は新竹、新竹を出ると台中

台中でお昼をとると(駅弁か?)もう台南につく

汽車が高雄についたら私はお嫁に行く

(このあとバックミュージックが結婚行進曲「ワーグナー」になって終了。)

 朝早く起きてまじめに乗務しているはずのお嬢さんの列車に彼氏も乗車していて、高雄につくともう嫁に行くという落ちが笑える。

 2番では日本語の歌詞の雰囲気も活かされているし、そして、台北から高雄まであっという間についてしまうのも面白くよくできた歌詞と思う。

 本当に早く旅行が再開されて、台湾に行きたいと思う。

※台湾の昭和歌謡(4)とありますが、
前回のその(3)は平成30年11月です。孤女的願望(元歌 花笠動中)

早いもので3年も空けてしまいました。

 


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