「ヘッショ」は「よいしょ」が転じたものです。力を合わせてモノを動かしたり車を押したりするときに使います。「わっしょい」は(山車)等を担ぐときに使う言葉です。(台北・皆川)
2.誤植訂正版(出家を出嫁に):
一日本人から見た台湾の昭和歌謡(2)
内山姑娘要出嫁(元歌ジャンスカ節)について
作者: 青山 登
インターネットの発達は色々な情報をもたらしてくれる。台湾の歌を耳にする日本人も増えていて、台湾の歌謡曲に親しみを持った日本人のコメントにヒットする。同好の士がかなりおられるのがわかって嬉しい。
ここで「内山姑娘要出嫁」を聞いた人の感想があったので紹介したい(以下一部引用/変更箇所あり):
2014年の秋、ロッテとLamigoモンキーズの親善試合が
台湾で開催された際、お立ち台には青松が上がりました。
その際にLamigoのチアガールと一緒に踊らされた、正に
『ふしぎな踊り』・・・・この原曲がなんと50年以上前の
1963年に発表された北島三郎の「ジャンスカ節」という
曲らしいのです。
出典
http://kashiwanohamarines.blog.jp/archives/29433645.html
(掲載者について「千葉ロッテマリ-ンズ柏の葉後援会(もちろん非公認)」とあり個人名は不明 2018/10/4現在)
「ジャンスカ節」は遠藤実作詞作曲で北島三郎が歌っている。
この曲の台湾語版が「内山姑娘要出嫁」であるが、この歌をYoutubeで検索すると、相当な数ヒットする。
色々な歌手がカバーしているだけでなく、おまつりのパレード、記念行事の余興などで、皆さんが楽しそうに踊っている画像がいっぱいある。
上記のLamigoモンキーズの場合もその例である。
さらには、幼稚園の発表会でお遊戯の演目にもなっているし、「広場舞」という公園の集団ダンスの演目にもなっているようで古い歌なのに驚きだ。「内山姑娘要出嫁」の台湾における浸透ぶりは凄い。
歌詞の内容は、山間の村から嫁に行く花嫁の行列に向かって男が「おーい、輿を担ぐ人ちょっと待ってくれ!」(オーイ、カンキオエア、シオタレヨ!)と呼びかけ、「どうして俺を捨てて嫁にいくのか?」となじるものの、花嫁行列は無情に進んでいき、最後に残された男性は失意のため息をつくという筋立てである。
映画「卒業」の様に花嫁をかっさらうのに成功するわけではなく、内容たるや恨みがましい言葉がつらなっているが、全体としてはユーモラスな構成になっていて明るく楽しい。
台湾語は日本語よりも一音節あたりの発音が多いので、その分確実にテンポが速い。加えて先ほど紹介した「おーい」というセリフや、「ヘッショ ヘッショ」、「どっこいしょどっこいしょ」という掛け声があり、最後はため息をつくなど実ににぎやかだ。
加えて花嫁行列の振り付けで、先ほどの言葉を借りれば『ふしぎな踊り』でにぎやかさを増すので、歌詞の意味がわからなくても楽しめる。
ご存じでなかった方、ぜひYoutubeで見られてはいかがだろうか。台湾社会の庶民性が感じられ、台湾の人との共通の話題になると思う。
作詞作曲者である遠藤実は平成20年(2008年)に亡くなっているが、これほどこの曲が台湾の人に親しまれていることをどう思うのか、あるいは思っていたのか知りたいところである。
この傑作の作詞者の謝麗燕、最初に歌った歌手の葉啓田、そして編曲者に敬意を表したい。
(1).「おーい」の掛け声
「おーい」と発音できる漢字がなく、中国語でウェイ(口+畏)と読む漢字が当ててあるが、あくまでも「おーい」と発音されている。
「内山姑娘要出嫁」が発表された時は日本語世代も多く、日本式の呼び掛け声が採用されたのではと思う。
(2).「ヘッショ ヘッショ」の掛け声について
「わっしょい」が変じたものと思うが確証はない。
(3).「どっこいしょどっこいしょ」の掛け声について
歌手によりロッコイショと発音されることもある。
(4). 「内山姑娘要出嫁」の広場舞
https://www.youtube.com/watch?v=R9QomFb7InY
(2018/10/4現在)
今年(平成30年(2018年)7月4日)に投稿されていて、3か月たたない9月30日現在で、すでに37万人が見ている。
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