【盗賊の国】ハイテク企業の機密データを盗み出していた

【盗賊の国】ハイテク企業の機密データを盗み出していた

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」より転載 
      

 サイバー戦争勃発、世界のネットワーク寸断の破壊能力を中国が持った
  米国のペンタゴン中枢、ハイテク企業の機密データから情報を盗み出してい

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 英国のMI5といえば情報の元締め。過去三年にわたって中国からのサイバー
攻撃に経国を出し続けている。
 「デジタル時代には旧式のスパイ、諜報、防諜手段が変わりつつあり、公共の
ネット、通信網への攻撃、国家安全保障の中枢ネットワークが狙われるばかりか
、国家機密がネットを通じて盗まれる。国家の軍事、行政の機密データばかりが
対象ではなく、デル、マイクロソフト、ヤフーなどの先端企業の機密も狙われて
いる」(パット・クローソン、英国の防諜専門家、英紙『テレグラフ』とのイン
タビュー、11月18日付け)。

 中国はインド政府ならびに印度北部のダライラマ亡命政府のコンピュータに潜
り込み、機密書類、データを盗む策動を続けている。
防諜に神経を使っているが、ひとつの抜け道は「フェイス・ブック」などのアカ
ウントから従来の防護装置を楽々と乗り越えて侵入した形跡がある。

 3月におきた事件の被害はサイバー諜報ネットワークの「ゴストネット社」で103
ヶ国、1300ものホスト・コンピュータが被害を受け、政府の機密情報が中国
海南島へ送信されていたと発表されている(同テレグラフ紙)。

 欧米の情報関係者は、こうしたネット上でのハイジャック行為は中国の通信大
手「チャイナ・テレコム」の仕業と推測している。
同社は表向き否定談話を出しているが。。。

 中国はネット上のスパイ、諜報、防諜、機密情報詐取、攪乱情報、情報者の切
断などで、世界最先端の技量を誇り、その手段はいずれも中国軍が策定した「超
限戦」に謳われており、あらゆるハイテクを行使して、世界から機密情報を収集
している。
 またそれらしい権威を名乗っての偽情報、偽の公共機関を粧って相手に安心し
て口座を開かせ、そのネット・アカウントにウィルスを送り込むなどは平気の平
左。偽情報、囮情報などは『孫子の兵法』の延長線上にある。

 ▲中国はネットワーク寸断の破壊能力を持つ

 2010年4月8日に大事件が起きた。
 世界の国防関係者が震えた。この事件の意味が理解できない日本政府は中国と
『友愛の海』「戦略的互恵」などと馬鹿の一つ覚えを呟き、欧米から徹底的に嗤
われた。

 世界のコンピュータ・ネットワークの15%が、18分間に亘って切断された
のだ。
 今週報告された米国議会報告書は、これを中国の仕業と断定した。報告書は「
米中戦略ならびに安全保障評価小委員会」が作成したもので、「中国は世界中の
インターネットの相当のレベルをコントロール出来る」と報告した。

 多国のネットワークへの攻撃と自国のネットワーク防御に関して極めて洗練さ
れた技術を中国は保有するにいたり、米軍の誇る『サイバーコマンド』という指
揮系統の中枢を攻撃できる能力があると推定される。

 米国政府、軍中枢、国防長官オフィスならび陸海空軍と海兵隊のネットワーク
への浸透も、中国政府が支援する通信企業によってなされている。
グーグルによれば、人権委員会の活動のホームページ、通信網などが明らかに中
国とみられるサイバーテロによって攻撃された。

他方、中国語版ウィクペディアやBBCなどには繋がらない措置もとられている
。インターネットを寸断した『実績』とは、先の事件のように世界の15%のネ
ットワークを18分間、ハイジャックしたことだ。
この意味するところは、たとえばもし台湾攻撃をミサイルで仕掛け、米軍の支援
反応が18分遅れて場合、致命的な段階へ陥落することである。

 ところで我が国のネットの安全性?
 海保のネット、管理の杜撰さは、サイバー攻撃をうける以前の幼稚な段階であ
る。自衛隊にサイバー防御専門班はあるが、大々的で本格的なサイバー・チーム
はない。


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