【台湾人留学生除外問題】台湾イジメの停止は日本の国家正常化に直結する

【台湾人留学生除外問題】台湾イジメの停止は日本の国家正常化に直結する

「台湾は日本の生命線!」より転載

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政府は東日本大震災の被災地の大学に通う私費留学生を緊急に国費留学生として扱い、奨学金を支給することを決めたが、台湾人留学生に関しては「台湾とは国交がない」ことを理由に、対象外にしていることが台湾のマスコミに問題視されている。

台湾紙「聯合報」はこう報じる。「日本の大地震に対し、台湾は全世界の中で最も義捐金を集めた国。その金額は震百七十億円に達している。しかし日本政府は被災した留学生の奨学金について、台湾人を対象から除外したのだ」と。

恩の仇で返すとはこのことだろう。台湾の人々のはあまりに申し訳なく、まさに国辱ものである。

もっとも、日本国内でもネット上で批判の声が巻き起こっている。上記の聯合報の記事が「大勢の日本人は台湾のために批判の声を上げている」と付け加えてくれたのは、不幸中の幸いではある。

そして産経新聞や毎日新聞などのマスコミも、この問題を取り上げるに至った。政府による「国交がない」事を理由にした台湾、台湾国民への「イジワル」措置は、あまり知られていないことだが、実は枚挙に遑がなく、こうした不条理に関し、今回のようにマスコミが問題提起するのは稀だ。

それは今まで、中共への配慮で台湾擁護を差し控えていたというのもあろうし、そうこうしているうちに台湾に対して無関心になってしまったからいうのもあろう。もちろんマスコミがこれなら、自ずと国民も無関心になる。

だが今回ばかりは国民もマスコミも違った対応を見せたわけだ。何しろ「文部科学省は『台湾と国交がないた』としているが、台湾から約170億円の義援金が寄せられた中、柔軟性を欠く対応」(産経)であることが明らかだからだ。

ただ、変わらないのが政府である。文部科学省の学生・留学生課に電話をかけ、その「柔軟性に欠く対応」はなぜ、と聞いてみた。

答えは「昔からのルールだから」というものだった。「国交のない国からの留学生に国費を注ぎ込むことはできないルール」があるのだそうだ。

しかしそのようなルールは正しいものなのだろうか。そこで、「いつ誰がどのような考えで、いかなるルールを確立したのか」を聞いてみると、「外務省に聞いてほしい」と言われた。そこで外務省に聞くと、先方はいろいろと調べてくれたのだが、結局は「文科省に聞いてほしい」と言ってきた。その後外務省の要請を受け、文科省の学生・留学生課が私に電話をくれた。

私は「制度改正で国交がない国からの学生にも奨学金を交付しても構わないはず。その可否を考えている」と伝え、「いつからこのルールができたのか」「これまで台湾以外の国、地域からの学生に対しても、国交がないことを理由に申請を断ったケースはあるか」を尋ねた。それはこのルールが、中国への配慮による「台湾除外」目的のものではないかと疑っているからだ。

電話に出た担当官は、台湾除外のためのものであることは否定したが、これらに関してはこれから調査し、追って連絡すると言っていた。

毎日新聞は文科省がこの問題に関し、「『これまで意見が寄せられたり議論となったことはない』と説明している」と伝えていたが、本当らしい。これほど不条理な話が今まで問題にされなかったから、私の問いに即答できなかったのだろう(もっとも真摯に対応してくれてはいるが)。

なおその担当官から聞いたが、すべての国が、国交がない国からの留学生に国費を支給しないわけではないらしい。

私は、政府が主権国家の政府として、中国への過剰かつ不条理な配慮さえしなければ、台湾に関して「柔軟性のある対応」はいくらでも可能だと思っている。

それよりも政府の匙加減一つで、台湾人留学生へのVIP待遇で台湾への謝意を表明することすら可能なはずだ。台湾イジメに走るなど、これまで散々中国をVIP扱い(属国による宗主国扱い)にしてきたほどなのだから。

不条理で恥さらしな台湾イジメを止めることは、日本の国家正常化に直結するとは思わないか。

台湾とどう付き合うかの問題はいつだって、日本にとっては国家であるか否かの試金石になっているのだ。

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