「中国ガン・台湾人医師の処方箋」より(林 建良著、並木書房出版)
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●高官たちが逃げ出す理由
それにしても、なぜ成功者であるはずの高官たちは母国から逃げなければならないのだろうか?その最大の理由は、中国は法治国家ではなく人治国家だからである。
世界でも指折りの法治国家に住む日本人には想像しがたいことかもしれないが、法治国家なら、権力闘争に負けたくらいで牢屋に入ることはない。だが、人治国家中国の場合は、権力闘争に負けることは致命的で、命を取られるか、投獄されるかのどちらかしか道はない。
そもそも中国の法律とは、搾取や権力闘争に使う道具でしかない。だから、権力闘争に負けると、一族郎党まで牢屋に入れられてしまう。これも中国特有の「誅九族」(親族は皆殺し)という報復文化の特徴だ。
勝者はどうなるかというと、高位高官にのぼるほど権力も強くなるが、彼らに打ち負かされた敵も多くなる。ある意味で、高位になればなるほど危険なのだ。毛沢東に負けた林彪と劉少奇の悲惨な末路はそのいい例だ。
二〇一二年三月に失脚した薄煕来もその典型的な例だ。まるで映画のような失脚事件だったが、中国ではこのような熾烈な権力闘争は決して珍しいものではない。高官のポストは、並みの神経の持ち主ではまず務まらない。邪魔者を消すくらいは平気でやりかねない。だから、彼らが権力の座についたその日から、明日は我が身と海外逃亡の準備もしなければならないのだ。
●毒だらけの中国には住みたくない
中国では毒のない食べ物はなく、汚染されていない飲み水もない。大都市なら空気がどんよりしており、専門家でなくでも空気汚染の酷さがわかる。そのため、先に述べたように、中国には高官専用の農場があり、高官専用の大型空気清浄器まで生活必需品となっている。飲料水も海外からの輸入である。
しかし、これらの防衛策には限界がある。中国の状況は日に日に悪化していることを、誰よりも知っているのが高官たちだ。とどまることのない土壌汚染、水質汚染、空気汚染、それ以外に、いずれ全面的に拡大する核汚染の恐怖もある。
高官たちが中国から逃げる主な理由は二つ、権力闘争に対する恐怖心と、忍び寄る核汚染を含む毒だらけの環境に対する恐怖心だ。前者は高官の特有のものだが、後者なら庶民も同じで、庶民も母国から逃げ出そうとしている。しかし、逃げ出すお金がないだけだ。
それ以外にも、多発する犯罪、歪む教育制度等々、中国人が国から逃げ出したい理由は山ほどある。だから、富裕層の六割が海外へ移住したいとの統計調査もあるほどだ。しかし、それはかなり控えめな数字だろう。本音はほぼ全員ではなかろうか。
日本が、中国人には無条件で日本国籍を与えると発表したら、中国人の大半が喜んで日本人になるだろう。嘘だと思うなら、法務省民事局の統計を見ていただきたい。
この一〇年間、常に韓国・朝鮮からの帰化が一番多く、次が中国となっている。平成二三年の場合、一万三五九人が帰化し、韓国・朝鮮は五六五六人(五四・六%)、次の中国は三二五九人(三一・五%)となっている。
韓国も北朝鮮も中国も、あれほど日本を嫌っていたはずなのにと思うかもしれないが、これが現実であり、「反日」など大した問題ではないのだ。