【7月30日 台湾週報】
陳水扁総統は7月29日午後、新竹県竹北市で開かれたライオンズクラブ国際協会303複
合地区台湾総会ガバナー協議会議長の新議長引継ぎ式典に出席した。
陳総統は、ライオンズクラブ台湾総会が「台湾」の名を守り続けるため、本年度より
「台湾正名」専門部会を設立したことを挙げ、「正名」(名を正す)への努力をねぎら
った。
台湾の国際組織加盟について陳総統は「過去、われわれは『不満だが我慢する』とし
て、さまざまな方法で世界保健機関(WHO)や国連等の国際組織に参加または申請し
てきた。しかし、最終的にわかったことは、中国は国際外交上において台湾に対して「
三光政策」(台湾の友好国をゼロにする、国際政治の場から台湾を抹殺する、中国との
対等な対話のカードをすべて取り上げる)を採っており、台湾を圧迫し、台湾を矮小化
し、台湾を孤立させるその手段はますます激しさを増し、手を緩めることなく、休めた
こともない」と指摘した。
陳総統はその申請名義について「国際的に、『中華民国』は使うことも変えることも
許されない。外の人はわれわれを『台湾』と呼んでよいが、なぜかわれわれは自己を『
台湾』と呼ぶことができない。『台澎金馬特別関税領域』名義で世界貿易機関(WTO)
に加盟することは国号の変更ではないが、『台湾』の名義で国連加盟申請することは国
号の変更と解釈されてしまっている。このようないじめを我慢することはできない。こ
れ以上自分自身を制限すべきではない。真剣にいままでとは異なる戦略で台湾2,300万の
国民の集団健康的人権と政治的人権を勝ち取る方法を考えなければならない」との認識
を示した。
陳総統は「7月18日、私は台湾総統の身分で、2,300万人を代表してパン・ギムン(潘
基文)国連事務総長に宛てて提出した台湾の名義で国連の正式加盟を求める申請書は、
却下されたが、失望することはない。7月27日、私はパン・ギムン事務総長と王光亜・安
保理議長に、再度申請書を送付し、安保理および国連総会だけが加盟申請案を決定する
権利を持つことや、1971年10月25日の第2758号決議は国連における2,300万人の台湾の国
民の権利を中国に与えるものではなく、台湾が中国または中華人民共和国の一部である
とは触れられていないことを重ねて伝えた」と述べ、国連加盟申請書を再提出したこと
を明らかにした。
最後に陳総統は「私には台湾の民選総統としての責任と義務があり、さらに国家の主
権、尊厳、安全を守る使命がある。台湾は主権のある国家であり、中華人民共和国には
隷属していない。それぞれ独立しており、台湾は絶対に中華人民共和国の一部ではない。
外部からの脅しは受け付けず、国家主権が変えられることを容認しない。台湾の総統と
して、私は命をかけてこの国家を守ることを誓う」と強調した。
【総統府 2007年7月29日】