陳時中・衛生福利部長が「台湾は6月末に収束の可能性あり」と表明 15日連続で感染者ゼロ

 昨日の本誌で、台湾が武漢肺炎の新規感染者がゼロとなったのは4月14日で、これは36日ぶりの快挙であり、4月16日と17日もゼロ、26日もゼロで、国内感染者ゼロは14日連続とお伝えした。

 台湾では昨日(4月27日)もゼロの15日連続となり、中央感染症指揮センターで指揮官を務める陳時中・衛生福利部長は同日、台湾では「6月末に収束する可能性がある」と表明した。

 慎重な言い回しだが、台湾の新規感染者が半月もゼロの状態が続いたことで、初めて収束という表現が出てくるようになり、武漢肺炎にさいなまれている各国も希望を見出しているのではないだろうか。台湾に見習えば収束の希望は見えてくる、と。

 片や、WHOのテドロス事務局長は同じ4月27日、「収束には程遠い」と見通しを述べ、台湾の状況と明瞭な対比を見せた。

—————————————————————————————–台湾、6月末にコロナ収束「可能性あり」=対策本部指揮官【中央通信社:2020年4月27日】https://japan.cna.com.tw/news/apol/202004270009.aspx

 (台北中央社)新型コロナウイルスの感染対策に当たる中央感染症指揮センターで指揮官を務める陳時中衛生福利部長(保健相)は27日、立法院(国会)財政委員会で、感染が6月末に収束する可能性はあるとの見解を示した。野党・国民党の曽銘宗立法委員(国会議員)に対する答弁。

 台湾では27日、新規感染者が確認されず、国内感染例が報告されなかったのは15日連続となった。

 一方、世界的な収束については6月末時点では可能性が低いと陳部長は指摘。また、秋か冬に台湾で流行の「第2波」があるかについては、抗体が感染防止に役立つことが科学的に立証されるかに関わるとし、これによってワクチンの開発が影響を受けると説明した。

 世界保健機関(WHO)は25日、新型コロナウイルスに感染し抗体を持つ人が再び感染するのを防げるという科学的な根拠はないとの見方を示した。陳部長はこれに言及し、ワクチンの開発に対する人々の期待は後退しているとしつつ、科学的な検証が待たれると述べた。

 26日の会見で言及した防疫措置の緩和についても、科学的な根拠に基づき準備を進める姿勢を示した。

(呉柏緯/編集:楊千慧)

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