関空駅で600人が李登輝前総統をお見送り

李登輝前総統が挨拶文を読み上げて感謝の意を表明

 去る12月27日から来日されていた李登輝前総統とそのご家族は、6泊7日の全
日程を終え、昨日夕刻、関西国際空港から5時20分発の日本アジア航空(EG)217
便で帰国されました。
 昨日の李登輝前総統一行は午前中、清水寺に立ち寄られた後、西本願寺大谷本
廟(京都市東山区)にある故司馬遼太郎氏のお墓にお参りしました。李登輝前総
統は司馬氏のお墓を背に、報道陣に対して「わたしの日本訪問はこれで終わりま
す」と自ら日本語で書いたメッセージを日本語で読み上げ、日本政府や国民など
に感謝の意を表されました。
 産経新聞が伝えるところによりますと、その内容は以下の通りです。
                *
一、帰国するに当たりあらためて日本政府、および国民の皆さまが旅行中に与え
 てくれました親切なおもてなし、ご配慮に心から感謝の意を表します。
一、短期間でしたが、日本の文化、国民の生活を実地に見ることができたこと、
 わたしにとってかなりの収穫が得られました。進歩の中に伝統が失われずに維
 持されているのを強く感じました。帰国してからゆっくり吟味し、勉強するつ
 もりです。
一、日台両国の静かな強いきずなになれたら、このたびの旅行は成功だと思いま
 す。日本がますます国際的に、またアジアでも最も発展するよう祈っています。
 さようなら。

 その後、関西国際空港に向うため2時48分京都駅発の「特急はるか37号」に乗り
込まれました。京都駅のプラットホームは100人を超すお見送りの人々であふれ、
日章旗や台湾旗を打ち振りながら、口々に「またお越しください」と声をあげる
と、李登輝前総統一行は笑顔で手を振りながら挨拶されたそうです。
 その頃、関西空港駅ではお見送りに集まる人々が徐々に増えはじめ、東京はも
ちろん遠く山形や群馬あるいは佐賀からも駆けつけた方もいて、到着直前には600
人ほどに膨れ上がっていました。嬉しかったのは、李登輝学校台湾研修団の第1
期生たちがなんと20人近く駆けつけてくれたことです。
 関空駅改札口から階下の車に乗り込まれるまでの通路には本会や在日台湾同郷
会、台湾団結連聯、台湾研究フォーラムの幟や旗が立ち並び、大阪台湾同郷会や
南大阪日台交流協会などが配布した日の丸の小旗や台湾旗、あるいは本会から持
参した台湾団結連聯旗などの小旗を手に手に、今か今かと待ち構えていました。
 この間に、本会の永山英樹・事務局次長の音頭で万歳の発声練習をすると、本
番さながらの大音声がコンコース内に響き渡りました。
 4時2分、関空駅に着かれた李登輝前総統がソフト帽を打ち振りながら改札口
から現れるやその雰囲気は最高潮に達し、千切れんばかりに小旗が打ち振られ、
先ほどよりもさらに大きい「李登輝先生、万歳」「台湾、万歳」の大音声が李登
輝さんを包み込みました。
 階下への階段を降りかけられると、突如「蛍の光」の大合唱が湧き起こり、空
港搭乗口へ向う専用バスの姿が見えなくなるまで続きました。
 ここに、京都駅で奉送した日本台湾学集会のメッセージをご紹介します。
                               (編集部)


 2時48分、関西空港行き特急「はるか」は京都駅、南西のプラットホ−ムで沸
き起こった「李登輝先生万歳! 李先生またお越し下さい! お元気で!!」の歓声
に集まった台湾と日本の歓送の人々の打ち振る緑旗、日の丸の波、その数は約120
人以上でした。
 終始笑顔と手を振りながら座席におさまった李登輝ご夫妻を窓越しに歓送は続
き、定時に車両が動きだすと、歓声は一層高く日差しに明るいホ−ム一杯に響き
ました。「李先生、お疲れ様でした、お近いうちに再度のご来京をお待ち申し上
げます」
 大晦日と打って変わり、暖かい日差しをうけてのお見送りでした。
 京都で、無事李先生の歓迎・歓送が出来ました、ひとえに関係各位のご配慮ご
連絡の賜です、茲に改めて厚く御礼を申し上げます。

 2005年1月2日
 日本台湾学集会 会長 華山拓明
                              幹事 添田世拓
                               幹事 山崎 喬



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