台湾は中国の「一地方政府」「自治体」「一つの地方機関」などと、日本政府の見解と
異なる発言をして物議を醸し、未だに発言の撤回も訂正もしていない金子原二郎知事の長
崎県議会に、台湾との友好促進を目的とする「日台友好議員懇話会」(仮称)が設立され
る動きがあることを昨日の読売新聞が伝えている。
設立準備を進める県議の一人は、「中国と付き合うから台湾とは付き合えないというの
はおかしい。日中友好と日台友好は両立する。懇話会設立の機運は、中国一辺倒で台湾を
ないがしろにする金子知事や県への憂慮が背景にある」(野口健司議員)と話していると
いう。
まさに正論である。
今年も間もなく台湾では「天皇誕生日祝賀会」が開かれる。毎年、黄昭堂氏や蔡焜燦氏
など、日本でもよく知られた方々も出席する。昨年は李登輝元総統も出席されている。黄
昭堂氏などは「祝 天長節」と揮毫の立て札を立てたお祝いの生花を贈り続けている。
本誌ではこの「天皇誕生日祝賀会」の意義を何度も繰り返して伝えてきた。「天皇誕生
日祝賀会」は、日本の在外公館が日本のナショナルデーとしての天皇誕生日に、その国の
政財界などの要人を招いて開催するその年最大のイベントだ。
世界のナショナルデーは、多くは独立記念日や建国記念日としている。王制をとるイギ
リスやオランダでは女王誕生日とし、タイでは国王誕生日、日本では天皇誕生日だ。中華
人民共和国は毛沢東が天安門楼上で中華人民共和国の成立を宣言した10月1日の国慶節を
ナショナルデーとしている。
台湾では5年前の平成15年(2003年)12月12日から毎年「天皇誕生日祝賀会」が開かれ
ている。もちろん、日本が中華人民共和国と国交を樹立して以降は彼の地でも開かれて
いる。つまり、台湾と中国で別々に開かれているのである。
確かに日本は台湾との関係を「非政府間の実務関係」と位置づけているが、この「天皇
誕生日祝賀会」で明らかなように、すでに日本は台湾と中国を別々に取り扱っているので
ある。観光客のノービザ措置でも、台湾からの観光客はノービザとし、中国には未だにノ
ービザ措置を取っていない。
だから「中国と付き合うから台湾とは付き合えないというのはおかしい」のである。誤
った台湾・中国観に囚われる金子知事を覚醒させ、長崎県民に正論を訴えるためにも「日
台友好議員懇話会」の設立を心から期待したい。
本誌読者からも、読売の記事に出てくる勇気ある宮内雪夫議員と野口健司議員の2人の
県議にエールを送っていただきたい。また、お二人が所属する自由民主党長崎県支部連合
会にもエールをお願いします。
(メルマガ「日台共栄」編集長 柚原 正敬)
長崎県議会「日台友好議員懇話会」設立にエールを!
■宮内雪夫議員 当選10回(自由民主党・県民会議)
〒857-0863 佐世保市三浦町8番7号 電話 0956(23)2472
■野口健司議員 当選3回(自由民主党・県民会議)
〒856-0024 大村市諏訪1丁目80番地1 電話 0957(54)8835
■自由民主党長崎県支部連合会
http://www.jimin-nagasaki.jp/opinion/index.html
超党派県議 台湾と友好図る懇話会設立の動き
【12月4日 読売新聞 長崎版】
県議会の超党派の議員が台湾との友好促進を目的とする「日台友好議員懇話会」(仮称)
の設立準備を進めていることがわかった。台湾を巡っては、県が「深い友好関係にある中
国に配慮した」として、台湾当局者の訪問を拒否したり、金子知事が「台湾は中国の一地
方政府」と述べて物議を醸したりしており、議員からは「中国だけでなく、台湾とのきず
なも大切にすべき」との意見が出ている。
関係者によると、自民党・県民会議など超党派の議員らで発起人会を予定。それ以外の
議員にも入会を呼びかけるという。
宮内雪夫議員(自民党・県民会議)は「観光などの面で、台湾は日本にとって大切な存在。福岡、宮崎県など、知事がトップセールスで農産物などをPRしている。後れを取っ
てはいけない」と指摘。野口健司議員(同)も「中国と付き合うから台湾とは付き合えな
いというのはおかしい。日中友好と日台友好は両立する。懇話会設立の機運は、中国一辺
倒で台湾をないがしろにする金子知事や県への憂慮が背景にある」と語った。
ただ、同党議員によると、「知事の姿勢に配慮したい」という議員もいるため、「会の
設立は一筋縄ではいかないかも知れない」との声もある。