台湾紙の「自由時報」ウェッブは「震撼彈!郭台銘宣布不選2020總統」の見出しの下に声明の全文を掲載して速報で伝え、時事通信は「総統選は再選を目指す民進党・蔡英文総統(63)と、最大野党・国民党の韓国瑜・高雄市長(62)の事実上の一騎打ちの構図が固まった」と報じた。
ただ、この声明で郭台銘氏は詳細を示さないまま「政治から手を引くということではない」(但並不表示我放棄參與政治事務)とも述べていて、産経新聞は「無所属での出馬を見送る」ことを表明したのであるから「郭氏には小政党の親民党から出馬する選択肢も残っている」と伝え、日本経済新聞も「小政党の親民党から出馬する選択肢も残っている」と報じている。
しかし、郭氏は「2020年の総統選に出馬しない」と宣言しているのだ。無所属であろうと政党からであろうと、立候補そのものを断念したと表明している。それ以外に解釈の余地があるのだろうか。
◆震撼彈!郭台銘宣布不選2020總統 郭台銘聲明全文【自由時報:9月16日】 https://news.ltn.com.tw/news/politics/breakingnews/2917695
—————————————————————————————–鴻海前会長、総統選出馬見送り=蔡氏と韓高雄市長の一騎打ちに【時事通信:2019年9月17日】
【台北時事】来年1月の台湾総統選への出馬を検討していた鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘前会長(68)は16日深夜(日本時間17日未明)、立候補を見送ると表明した。これにより、総統選は再選を目指す民進党・蔡英文総統(63)と、最大野党・国民党の韓国瑜・高雄市長(62)の事実上の一騎打ちの構図が固まった。
郭氏は、7月に行われた国民党の党内予備選に出たが、韓氏に敗北。この結果に納得しない郭氏は今月上旬、日本メディアに対し、「出馬を準備している」と断言していた。郭氏の陣営は「総合的に検討した結果、出馬を見送ることにした」と説明する声明を発表した。