来る11月4日、台北市温泉発展協会と「温泉友好交流」の調印を行うことを観光経済新聞が
伝えているので紹介したい。
本誌でも8月19日に北投石の生産地、台湾の北投温泉と秋田県仙北市の玉川温泉が「温泉
姉妹協定」を締結したことをお伝えしたが、温泉なら台湾も負けない。日台間なら温泉交
流という手があった。
9月20日に金沢市観光協会と台湾の台南市旅行商業同業公会が「友好交流協定」を結び、
10月5日には石川県議会と台南市議会が友好交流協定を結んだことを本誌でお伝えしたが、
いわゆる「町興し」のためにも、台湾との交流は一考に価する。人や物が動くからだ。そ
れが実利ともなる。
また、このような交流の積み重ねが、日本から台湾への修学旅行などに結びつく。日本
の将来をになう子供たちが台湾を知る絶好のチャンスともなる。
台湾との交流はどのような形であってもいい。台湾を知れば、日台関係の重要性に気づ
くはずだ。町興しのため、温泉地ならぜひ台湾との温泉交流をお勧めしたい。
◆姉妹都市交流
http://www.ritouki.jp/sister-city.html
松山・道後と台北・北投、温泉通じ国際交流
【観光経済新聞:2011年10月15日】
http://www.kankoukeizai-shinbun.co.jp/backnumber/11/10_15/ryokan_hotel.html
写真:野志市長(前列中央)を囲んでの記念撮影(市長の左が大木理事長、右が周理事長
=松山市役所で)
道後温泉旅館協同組合(愛媛県松山市、大木正治理事長=ホテル葛城)は11月4日、北投
温泉を擁する台湾・台北市温泉発展協会と「温泉友好交流」の調印を行う。松山市と台北
市は同じ「松山空港」を持つ縁で交流を深めてきたが、温泉地同士も交流し、相互の観光
客誘致に努めるほか、懸案となっている両都市を結ぶ定期チャーター便の就航を実現した
い考えだ。
調印式に先立ち今月5〜7日、台北市の一行が松山市を訪問。旅館組合の大木理事長らと
調印の内容を確認したほか、野志克仁・松山市長を表敬訪問した。
野志市長は「52万人市民を代表し、皆さまを心から歓迎する。松山市は同じ『松山空港』
の縁で台北市との間で都市間交流を進めてきた。両都市は“夢のチャーター便”ができれ
ばわずか2時間で結ばれる。(実現へ)皆さまのご協力をお願いしたい」とあいさつ。
訪問団を代表して、台北市温泉発展協会の周水美理事長は「(道後の)素晴らしいホテル
に泊まり、素晴らしいお湯を体験した。台湾の人に、松山のよさを伝えたいと思う。台北
も素晴らしい温泉を持っている。両温泉の交流を深められるよう、努力したい」と述べた。
松山市と松山観光コンベンション協会主催の歓迎レセプションでは、愛媛県知事で前松
山市長の中村時広氏があいさつ。「私が市長になった時の夢のひとつが台北との定期チャ
ーター便の運航。私の市長時代はかなわなかったが、流れは現市長に受け継がれており、
いつか実現すると信じている」と述べた。
これを受けて周理事長は「私が台北市長なら、明日すぐに(チャーター便を)出航させる」
とあいさつし、出席者の笑いを誘った。
友好交流の調印式は来月4日に台北市で行われる「台北市温泉まつり」の中で実施。まつ
りでは道後温泉のみこし2体も登場するなど行事に花を添える予定だ。