米国の国務省次官補が記者会見で「台湾の自衛力強化に取り組む」と明言

 米国の民主党の全国大会が8月17日にオンライン方式で開催され、18日に政策綱領を採択、「台湾関係法」の順守を改めて約束するとともに、中台関係についても台湾の人々の期待と最大利益にかなう方式での解決を支持するとした。

 また、20日には国務省のクラーク・クーパー次官補(政治軍事問題担当)がオンライン記者会見で「米国は台湾の自衛力強化に取り組んでいく考えだ」と強調したという。

 米国はトランプ大統領をはじめ国務省や国防総省などの行政機関、連邦議会、共和党と民主党の政党、すべて反中国共産党政権で親台湾のようだ。

 もちろん、米国の国益にかなうからなのだが、どうも日本政府も政党も腰が引けている感じだ。日本の国益は台湾の国益でもある。台湾が日本の生命線であり、日本が台湾の生命線であることは、すでに李登輝元総統は「日台運命共同体」という言葉で喝破している。明治の先達がなぜ台湾を日本の版図としたのか、きちんと振り返ってみる必要がありそうだ。

—————————————————————————————–米国務省高官「台湾の自衛力強化に取り組む」【日本経済新聞:2020年8月21日】

 【ワシントン=中村亮】米国務省のクラーク・クーパー次官補(政治軍事問題担当)は20日、オンラインの記者会見で「米国は台湾の自衛力強化に取り組んでいく考えだ」と強調した。トランプ政権は中国の脅威にさらされる台湾への武器売却を増やしており、今後も台湾との協力を深める構えだ。

 クーパー氏は「中国と台湾の関係が安定することが米国の利益だ」との見方を示した。米メディアによると米国は14日、台湾に戦闘機F16の最新型66機を売却すると正式に決めた。F16はこれまで台湾が保有していた戦闘機に比べて射程が長く、中国側の基地の攻撃が可能になり、台湾の軍事力を大きく高める。

 国交正常化合意を発表したイスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)との軍事協力については「3カ国または2カ国で関係を深めていきたい」と述べた。

 ただ、トランプ大統領によると米国はUAEに最新鋭ステルス戦闘機F35の売却を検討しているが、イスラエルは中東地域の軍事バランスを崩すとして売却に反対している。国交正常化の正式合意の障害となる可能性もあり、米国は対応に苦慮しそうだ。

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。


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