博物館などでのものづくりに興味を持ち、交流を図ることになった。その後、有馬温泉側では台湾
向けのプロモーションビデオ(PV)を制作し、初の海外拠点となるアンテナショップを新竹県の
内湾に開くことになったと伝えられる。
地元紙の神戸新聞は、「内湾は山の中を走るローカル鉄道の終着点にあたる。周囲には温泉郷も
広がり、有馬温泉と環境が似ている。さらに、新竹県はIT産業の集積を生かしてバイオ分野に力
を入れており、医療産業都市構想を進める神戸市とも共通点があるという」(9月30日付)と報じ
ている。
すでに9月28日から30日にかけ、新竹県庁幹部や温泉事業者、旅行会社の関係者が有馬温泉を訪
れ、名物の炭酸せんべいや有馬サイダーなどの出品を決めたという。
有馬温泉側もベテランの女将たちが10月27日から訪台、台湾国際放送が「29日午後には新竹県政
府で今後の協力、交流に向けて覚書に調印する」と伝えている。
日台間ではすでに温泉同士の姉妹提携が4例ある。秋田県仙北市の玉川温泉と北投温泉の温泉姉
妹協定(2011年8月19日)を嚆矢として、松山市の道後温泉と北投温泉の友好協定(2011年11月4
日)、和歌山県の白浜温泉と礁渓温泉の温泉姉妹協定(2013年6月14日)、そして先般、北投温泉
で「2014年台北温泉祭り」が開かれていた10月11日、鹿児島県の指宿温泉が北投温泉と姉妹提携し
たばかりだ。
有馬温泉がそれに続き、実り豊かな交流となるようおおいに期待したい。
台湾の新竹と日本の有馬、温泉で交流
【台湾国際放送:2014年10月22日】
日本の兵庫県神戸市の著名な温泉、有馬温泉の業者が台湾北西部の新竹県との観光などの交流を
強化するため、27日から台湾を訪問する。新竹県の邱鏡淳・県長は先ごろ、神戸市の有馬玩具博物
館の創設者、金井啓修さんと、双方の文化、観光、温泉などの交流を強化することで合意したた
め、日本で古くからの歴史のある温泉、日本三古湯の一つに数えられる、有馬温泉の業者一行は、
27日から29日にかけて新竹県を訪問、29日午後には新竹県政府で今後の協力、交流に向けて覚書に
調印する。
有馬温泉からベテランの女将が新竹を訪問し、交流するほか、有馬温泉のグルメ「有馬焼(お好
み焼きのイカ焼)」の職人も新竹県の内湾で1ヶ月滞在し、日本のグルメを振る舞う。
邱鏡淳・県長は、有馬温泉が新竹県の温泉リゾート地の尖石郷と環境や地理がよく似ており、
サービスやイベントなどの面で学ぶことが多いとして、今後も現地との交流を拡大していく方針を
示した。