当初は秋田県の田沢湖と高雄市の澄清湖の湖提携(1987年11月4日)だけだったが、近年は鉄道
(江ノ電と平渓線、秋田の鳥海山ろく線が平渓線)、駅(JR四国の松山駅と台湾鉄道の松山
駅)、水族館(鳥羽水族館と花蓮遠雄海洋公園)、動物園(札幌市の丸山動物園と台北市立動物
園)、博物館(西都原考古博物館と十三行博物館)、山(富士山と玉山)などさまざまな分野で提
携が進んでいる。
日本も台湾も温泉が多いことから、温泉でも姉妹協定を結んできた。本会の調査によればこれま
で3例あり、秋田・玉川温泉と北投温泉(2011年8月19日)、愛媛・道後温泉と北投温泉(2011年11
月4日)、白浜温泉と礁渓温泉(2013年6月14日)だ。
今度は神戸市の有馬温泉が新竹県の温泉と交流をはじめたという。中央通信社の記事は「姉妹都
市締結による交流加速化を提議する声も上がった」と伝えている。
新竹県の温泉と日本の有馬温泉が提携・交流へ
【中央通信社:2014年7月5日】
(新竹 5日 中央社)新竹県政府は4日午後、同県・北埔の観光施設「緑世界」に県内の温泉業者
と神戸市・有馬温泉観光協会の金井啓修理事長を招き、双方の文化・観光交流について話し合っ
た。各地に特色ある温泉を有する台湾北部の新竹県では、地元を国際レベルの温泉観光地とするこ
とを目指している。
新竹県では日本との間で連絡窓口を設け、将来は「台湾・新竹月間」、「日本月間」などのキャ
ンペーンを通じて観光地と農業特産品を結びつけたいとしており、邱鏡淳・新竹県長は金井理事長
に対し、双方の観光・経済促進のため、京都・大阪・神戸など日本の関西地方との交流拡大へ向け
ての協力を希望、金井理事長も尽力したいと答えた。
金井理事長は前回、新竹県内の景勝地、北埔や内湾などを訪問したが、いずれも風光明媚で魅力
的な所だったと語り、地元特産の東方美人茶や擂茶(レイチャ)などは印象的で、日本で紹介すれ
ば大変人気が出るだろうと述べた。また、有馬温泉と新竹県の温泉観光業は戦略的な同盟関係を結
ぶことが可能で、地元の観光プロジェクトと結びつけながら交流強化を図ることができるとした。
新竹県では台湾鉄道の支線・内湾線の沿線で鉄道・アニメ・温泉・客家文化を軸とする「内湾線一
線九駅」計画が進められている。
この日、会場では活発な意見交換が行われ、中には姉妹都市締結による交流加速化を提議する声
も上がった。
(蕭博陽/編集:谷口一康)