東日本大震災に対する台湾支援に「ゴミ拾い」と「農作業参加」で感謝の念を表明

先に本誌で、昨年3月11日に起こった東日本大震災からまもなく1年となり、多大な支援
を寄せていただいた台湾でも行われるとして、交流協会台北事務所のホームページから紹
介した。その中に3月11日に行われる「ごみ拾いレンジャーin台湾」もあり、下記の要綱が
記されていた。

◆主 催:NGOアース
      http://www.earth-infinity.com/
◆日 時:2012年3月11日(日)11:00〜13:00
◆場 所:二二八和平記念公園記念塔前
◆問合先:0952-682-916
       E-mail:ngoearth@gmail.com
      HP:https://www.facebook.com/events/366378686723589/

 その「ゴミ拾いレンジャー」を主宰するNGOアースは3月10日、宜蘭県南澳郷に台湾に
住む日本人100人を招き、共同で自然農法への支持を示すため耕作に参加するという。行政
院新聞局が発行する「「Taiwan Today」が報じているので下記に紹介したい。

 台湾の皆様に心から感謝の意を表したいと企画された「ゴミ拾い活動」ばかりでなく、
農作業まで広げる発想と企画力に驚かされた。


日本の「ゴミ拾いレンジャー」、エコと感謝で訪台
【Taiwan Today(行政院新聞局発行):2012年3月8日】
http://taiwantoday.tw/ct.asp?xItem=187441&ctNode=1898&mp=1001

 日本で昨年3月に起きた東日本大震災からまもなく1年。日本の非政府組織、NGO Earth
は、震災発生時、台湾が真っ先に救援の手を差し伸べ、大きな援助と思いやりを寄せたこ
とに対する感謝の気持ちを具体的な行動にするとして、台湾でゴミ拾い活動を展開する。

 宜蘭県南澳郷での「原郷浄土播種祭(ふるさと浄土種まき祭り)」が開幕する3月10日、
NGO Earthのメンバーが「ゴミ拾いレンジャー」に変身、台湾に住む日本人100人を招き、
共同で自然農法への支持を示すため耕作に参加する。「ゴミ拾いレンジャー」の隊長は、
台湾に住む日本人が3月10日から31日までの「原郷浄土播種祭」開催中に1〜2日間の時間を
作り、南澳郷で種まきや田植えをすることで、過去1年間にわたる台湾からの、震災被災地
に対するサポートに恩返しするよう呼びかけると共に、より多くの人たちが台湾の自然農
業(無農薬、無肥料)とゴミ拾いに加わるよう啓発したいとしている。NGO Earthは、テレ
ビの特撮戦隊モノの扮装でゴミ拾いをすることで知られる。

 南澳自然田は台湾で最大の自然農法農場で、自然、有機農業、自然な土壌と水質、並び
に大地の脈動とが結びついた永続的な自然農法耕作エリア。海外からの旅人は作業をする
ことで宿泊施設と食事が提供され、農業を体験しながら深みのある旅の経験ができる。

 この革新的な旅行モデルは、宜蘭県の「南澳郷自然田小農」、桃園県の「復興郷比亜外
原郷好果小園」、南投県の「鹿谷凍頂好茶農芸」と「埔里山水好紙工芸集落」、高雄市の
「美濃客家好芸設計」、屏東県の「小琉球黒潮好魚小島」など、稲田、果実、茶、紙工芸、
客家工芸、漁業など異なる特産品を持つ小規模な集落6ヶ所を初期の計画対象としている。
各集落の資源と生産品を結びつけ、契約による農業代行や、作業で旅行に代える方式、滞
在しての深みある旅行などの多元的な旅行形態が企画されている。さらにはインターネッ
トを利用、旅行者は自分が植えた農作物の成長過程をどこからでも確認することが出来、
収穫物を「メイド・イン・タイワン」の優良商品として友人に贈ることも可能だという。

 計画執行団体では、先住民族タイヤル族のふるさとである南澳郷で「原郷浄土播種祭」
を行うことで、より多くの海外からの旅行者を引き付け、これらの人たちにはユニークな
旅行形式により台湾の原始的な生態を探ってもらいたいとしている。南澳郷金岳集落の有
名な牧師、林慶台氏は2011年に話題を呼んだ映画『セデック・バレ』で主役を務めた。3月
10日には林慶台氏が、かつて緑色博覧会に出演した金岳小学校の子供たちを率い、タイヤ
ル族の伝統的な歌と踊りで、「原郷浄土播種祭」の参加者と自然農耕が行われる土地の幸
せを祈る。

 南澳自然田では、「原郷浄土播種祭」の「1日田植え活動」に参加し、6時間作業した人
には昼食と夕食、レンタル自転車を無料提供する。イベント当日、参加者は金岳集落のア
ワ畑か、南澳自然田の水田での作業を選ぶことが出来る。主催者側では、収穫時に参加者
が再び台湾を訪れ、自らの手で実りを確かめてほしいとしている。


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