東京オリンピックのホストタウンは台湾が最多の28自治体

 東京オリンピック・パラリンピックにおけるホストタウンは、台湾が28自治体ともっとも多い。続いて、フランスの27自治体、米国の24自治体となっている(東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局)。

 士別市、名寄市、掛川市、山形市、静岡市、御殿場市、弘前市、潮来市、愛媛県、高松市、大崎町、笠間市、明石 市、熊野市、貝塚市、銚子市、新庄市、小山町、龍郷町、加賀市、八代市、岡山市、八王子市、丹波篠山市、大槌 町、野田村、南相馬市、北塩原村

◆ホストタウン相手国一覧(2021年7月13日現在): 【内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局】 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/hosttown_suisin/pdf/210629_list.pdf

 ホストタウンとは、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局によれば「参加国・地域の選手らとの交流などを担う地方自治体」で「事前合宿の受け入れだけでなく、スポーツ、文化、経済などを通じて交流し、地域活性化に生かしていく活動をより重視。交流計画を国に提出、認められると登録される」という。

 台湾の4つの自治体と都市間交流を結んでいる石川県加賀市をはじめ、上記のホストタウンの多くが台湾の自治体と都市間提携を結んでいる。

 日本台湾交流協会は8月9日に掲載した中文版のフェイスブックにおいて、2つの金メダルを取った台湾に対し、この28自治体数は「世界第1位」であり「日本人が台湾に送った3つの目の金メダルだ」(登記?台灣加油的城市竟高達28個,是世界第一名。可以説,這是日本民?送給台灣的第三面金牌)とつづり、28自治体の労をねぎらいつつ、その交流を讃える記事を掲載した。中央通信社が伝えているので下記に紹介したい。

◆日本台灣交流協會 https://www.facebook.com/JiaoliuxiehuiTPEculture

 なお、一般紙ではほとんど報道されることはないが、台湾の駐日台湾大使に相当する謝長廷・台北駐日経済文化代表処代表はこれらのホストタウンなどをこまめに訪問し、日台交流を支援している。

 本誌7月6日号でもお伝えしたように、2016年6月9日に着任して以来、この4年間で47都道府県をすべて訪れ、代表就任から5年目に入った今年は、4月26日に鹿児島市を訪れ、ホストタウンの鹿児島県の大崎町と龍郷町への記念品贈呈式に臨んだことを手始めに、それ以降、下記の自治体を訪問し、訪問先からオンラインで交流するなど精力的に交流している。

 謝長廷代表が回り切れずにオンラインで交流した福島県南相馬市などには、後日、蔡明耀・副代表が訪問するなど、きめ細かな対応をしているようだ。1粒1粒種を蒔くようなこのような地道で配慮の行き届いた対応が世界一多い28自治体となったのだろうと思われる。今後の日台交流の礎となっていくこともまた疑えない。

 京都府、京都市、石川県、金沢市、愛媛県、松山市、伊佐市、大隅町、鹿児島県、山口県、静岡市、島田市、白河 市、北塩原村、南相馬市、会津若松市、茨城県、笠間市、銚子市

 謝長廷代表は7月31日のフェイスブックで「台湾はバドミントンや卓球を除いて、野球、バレーボール、バスケットボール、サッカー、ハンドボール、ラグビーなどには参加していません。多くの競技は欧米の天下で、アジアの国が抜け出すのは容易ではない。(台湾が出ていないときには)前に言ったように日本を応援しようじゃないですか!」(未來的比賽項目是球類居多,最後高潮是在北海道的馬拉松 。我們除了羽球及?球外,棒球、壘球、排球、籃球、足球、手球、橄欖球、都沒有參加,大部分是歐美天下,亞洲出頭並不容易,我説過可以為日本隊加油!)とつづっていた。

—————————————————————————————–「日本が贈った3つ目の金」 ホストタウン数で台湾が世界1位=駐台窓口機関【中央通信社:2021年8月9日】

 (台北中央社)東京五輪・パラリンピックで、台湾のホストタウンに登録している日本の自治体は全国で28 に上り、参加国・地域において最多となっている。日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会は東京五輪閉会から一夜明けた9日、公式フェイスブックで、台湾のホストタウン数は「世界1位」だとつづり、「日本の人々が台湾に贈った3つ目の金メダルだと言える」と日台の友好関係をアピールした。台湾は今大会で2つの金メダルを獲得した。

 投稿では、東京五輪に対する台湾からの応援と励ましについても言及。日本が米国と戦った7日の野球決勝では、多くの台湾人がまるで自国の選手が出場しているかのように手に汗を握りながら日本を応援してくれたとし、「team日台」のハッシュタグを添えて「あの晩、私たちはteam日台だった」と日台の人々の気持ちが一つになっていたことを振り返った。

 今大会で台湾代表は金2、銀4、銅6の計12個のメダルを手にし、それまで最多だった2004年アテネ大会の5個(金2、銀2、銅1)を大きく上回った。

(游凱翔/編集:荘麗玲)

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