総統を訪問したことを伝えましたが、改めて報道記事(産経新聞とRadio Taiwan
International)をご紹介します。 (編集部)
馬氏、李登輝氏と会談
【3月28日 産経新聞】
台湾の中国国民党の馬英九次期総統は27日、李登輝前総統と非公開で会談した。党籍
剥奪(はくだつ)処分(2000年)とした李氏との関係修復が目的とみられ、馬氏は会談
後、「(李氏から)対日関係の強化で尽力するとの話があった」と述べた。馬氏側からは
李氏が産経新聞との会見で「馬氏は正直」と評価したことに謝意を示したという。馬氏
は会談内容を党内に持ち帰るが、李氏が今後、東京駐在も視野に対日関係の最高責任者
に就く可能性もある。
一方、馬氏は同日、日本の在台代表機関に相当する交流協会台北事務所の池田維代表
の訪問を受け、同党主導による新たな日台関係の構築に積極的な姿勢をみせた。
(台北 長谷川周人)
李登輝・前総統、馬英九氏と会談:「クリーンな政府を」
【3月27日 Radio Taiwan International】
第12代総統に当選した国民党の馬英九氏が27日午後、李登輝・前総統を自宅に表敬訪
問して「ミスターデモクラシー」に教えを請うた。馬英九氏は当選後、支持者への感謝
のために各地を回っていたが26日にこれを終え、今後は台湾における各界のリーダーな
ど重要な人物を訪ねて今後の国家運営への意見を求めると共に、閣僚人事の準備を進め
る。
27日午後には蕭万長・次期副総統と共に李登輝・前総統を訪ねた。李登輝・前総統は
投票日の前日、民進党の謝長廷氏支持を表明している他、8年前から不仲が伝えられて
おり、今回の対面は特に注目された。
1時間45分に及んだ会談後、馬英九氏はマスコミに対し、「李登輝・前総統は台湾の
ために努力するよう再三激励してくれた。李登輝・前総統は様々な面に関心を持ち、農
業、金融、台湾の国際的地位などについてアドバイスしてくれた。また、日本との関係
促進に協力することも約束してくれた」と述べ、李登輝・前総統に感謝した。馬英九氏
はまた、李登輝・前総統は政府がクリーンであることの重要性を特に強調したとしてい
る。
蕭万長氏は、今回の対面は自分が申し込んだと明かし、李登輝・前総統は我々が訪ね
る事を大変喜んでスケジュールもすぐに決まったと話した。