ちなみに、沖縄県南部の糸満市内にある摩文仁丘には黎明の塔や健児の塔など各県の慰霊碑や慰霊塔が建立され、平和祈念公園となっている。この公園内に2年前の2016年6月25日、一般社団法人日本台湾平和基金会(西田健次郎・理事長)は、沖縄翼友会「空華の塔」敷地内に台湾出身戦没者慰霊碑「台湾之塔」を建立している。
現在、二期工事を進めており、この敷地内に李元総統が揮毫された「為國作見證」の文字を刻んだ慰霊碑を建立し、6月24日の顕彰慰霊祭に除幕式を行う予定だという。この除幕式と顕彰慰霊祭に李元総統が臨席されることを希望されたことで、今回のご来沖となった。
今回はご来沖まで1ヵ月を切ってからのご訪問決定で、1ヵ月を切っての決定はこれまで例がなく、本会も日本台湾平和基金会と連絡を取りつつ受け入れ態勢づくりに全面的かつ全力で協力してゆく。ご来沖の際は歓迎晩餐会なども予定されていて、本会会員などにご案内する予定だ。
ただ、これまでもご体調の急激な変化によりご来日が中止されたことが幾度かあり、ご来日の第一報を伝えた産経新聞の記事にもあるように、今回はこれまで以上に「来日直前まで健康状態を見極め」る必要がある。無事に訪問されることを念じつつ、準備を進めてまいりたい。
————————————————————————————-李登輝氏、2年ぶり来日へ 来月、沖縄で台湾戦没者慰霊碑除幕【産経新聞:2018年5月27日】
台湾の李登輝元総統が6月22日から沖縄県を訪問する方向で調整していることが分かった。複数の関係者が明らかにした。同月24日には沖縄戦で戦死した兵士らを慰霊する「台湾人戦没者慰霊碑」(糸満市)の除幕式に出席するほか、講演も予定している。李氏が来日するのは平成28年7月以来、約2年ぶり。
李氏の来日は、那覇市の「日本台湾平和基金会」(理事長・西田健次郎元県議)が要請した。李氏は6月22日から26日の日程で沖縄県を訪問する考えを伝えている。
昭和20年の沖縄戦では、多くの台湾出身者が戦死しており、同県糸満市摩文仁の平和祈念公園にある石碑「平和の礎(いしじ)」には34人の名前が刻まれている。平成28年には「台湾之塔」も建立されたが、今回は日本軍人として終戦を迎えた李氏の字で「為國作見證(国のため証人となる)」と刻まれた記念碑を建立する。
李氏の来日は、12年の総統退任後9回目。沖縄県滞在中は親台湾組織「日本李登輝友の会」の関係者や、在日台湾人らとの懇談も予定している。ただ、李氏は95歳と高齢なため、来日直前まで健康状態を見極め、可否を判断する方針だ。