李前総統の靖国神社参拝、外交部は本人の意思を尊重

【5月31日 台湾週報】

 訪日中の李登輝前総統が、亡き兄が祀られている靖国神社へ参拝する意向を示したことについて、外交部は5月31日、李前総統個人の意思を尊重すると発表した。
 外交部の黄諸侯・日本事務会執行長は、今回の李前総統の訪日は日本の学術界の友人である中嶋嶺雄氏と日本李登輝友の会が計画した私的訪問であり、行程に関しては台湾の外交部や日本の外務省は関知していないことを強調した。
 黄・執行長は、「過去に李登輝氏は総統の身分で米国のコーネル大学を訪問したときは、中国の抗議に対し、米国政府は民間が行程を計画したと答えた」と指摘し、「いま元首を引退した李登輝氏が日本に観光や文化・学術交流のために訪問することについて、中国はどこに抗議する理由があるのか」と疑問を呈した。
 李前総統が靖国神社を参拝することによる台日関係や両岸関係に与える影響について、黄・執行長は、「日本の安倍首相が『李氏は私人として来日した。私人として当然、信仰の自由がある』と発言したように、台湾の外交部も当然李登輝氏本人の決定を尊重する」と述べた。
 また、黄・執行長は、「もしも、中国が強引に参拝行為は政治的影響があると認識するなら、これはただの中国の理性のない考え方でしかない」として、私人の実兄への参拝が台日関係や両岸関係に影響を与えることはないとの考えを示した。
                     《2007年5月31日》



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