日本が台湾へ9月上旬に4回目のワクチンを無償提供

 菅義偉総理が自民党総裁選に立候補せず、9月末の総裁任期満了とともに首相退任を表明した9月3日午前、茂木敏充外務大臣は外務省内の会見室における記者会見で「9月の上旬にタイ、ベトナム、及び台湾に合計44万回分のアストラゼネカ社製ワクチンを供与することを決定をいたしました」と述べ、台湾へ4回目のワクチンを無償提供することを明らかにしました。

 日本政府はこれまで6月4日に124万回分、7月8日に113万回分、7月15日に97万4,680回分が届けられました。3回で約334.5万回分に及んでいます。

 台湾ではすでに国内の高端疫苗生物製剤(メディゲン・ワクチン・バイオロジクス)が開発した自前のワクチンを8月23日から接種しており、国外からは日本をはじめ、米国から約250万回分、リトアニアから約2万回分、チェコから約3万回分、そしてポーランドからも40万回分が本日届く予定です。また、9月2日にはドイツ・ビオンテック製ワクチンの第1陣約93万回分も届いています。

 台湾では在留邦人へのワクチン接種も行われていますが、「在留邦人の接種ニーズや要望等を踏まえて、総合的に判断した」という茂木大臣の発言から察すると、今回の第4陣は在留邦人への接種を加速させようとする思惑があるようです。

 事実、中央通信社は「中央感染症指揮センターの陳時中(ちんじちゅう)指揮官は3日、台湾に在留する日本人への接種のため、特別に名簿を作成する方針を明らかにした」と伝えています。

 台湾の昨日の感染者はゼロ。死亡者も一昨日に続き2日連続ゼロでした。5月半ばから急激に拡大した感染状況をほぼ3ヵ月で抑え込み、またまた「台湾ミラクル」を再現して世界を驚かせています。本当にこれはすごいことです。

 もっとすごいのは、台湾はそれでも「ゼロコロナ」をめざしていないこと。陳時中・中央感染症指揮センター指揮官は「重要なのは感染者ゼロではなく、コントロールできていること」という基本的な考え方で対策を立てていることです。日本が見習うべきは、この認識ではないかと思います。

 それはともかく、エバー航空のパイロットに現れたように、台湾ではワクチンを2回接種しているにもかかわらず感染する「ブレイクスルー感染」が増えはじめています。そのため、接種していない人はできるだけ早く接種できるよう進められていて、在留邦人への接種も加速させなければならないことから、今回の第4陣となったようです。

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茂木外務大臣会見記録【令和3年9月3日(金曜日)11時22分 於:本省会見室】https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/kaiken24_000064.html

【茂木外務大臣】まず私(大臣)から、タイ、ベトナム、そして台湾へのワクチンの供与についてであります。

 9月の上旬にタイ、ベトナム、及び台湾に合計44万回分のアストラゼネカ社製ワクチンを供与することを決定をいたしました。今回のワクチンの供与は、現地における感染状況、医療体制、ワクチン接種状況に加えて、在留邦人の接種ニーズや要望等を踏まえて、総合的に判断した上で実施をするものであります。

 現在、タイ、ベトナム、及び台湾では、現地に在留する邦人も含めたワクチンの接種が行われておりますが、今回のワクチンの供与によりまして、接種を希望する在留邦人や現地の方々へのワクチン接種が、更に進むことを期待いたしております。私(大臣)からは以上です。

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