茂木外務大臣が台湾へ5度目となるワクチン50万回分提供を表明

 茂木敏充(もてぎ・としみつ)外務大臣は昨9月14日午前、定例記者会見において「新たに台湾へ50万回分、ベトナムへ40万回分、タイへ30万回分、ブルネイへ10万回分の供与を行うことを決定」したことを明らかにしました。

 日本はこれまで、6月4日に124万回分、7月8日に113万回分、7月15日に97万4,680回分を届け、9月7日に6万4,000回分ですから、4回で340万8,680回分に及び、5度目の50万回分で390万8,680回分になります。日本は台湾へ世界でもっとも多くのワクチンを提供しています。

 また、茂木外相は「引き続き、国内のワクチンの生産・使用状況、各国・地域における感染状況やワクチンのニーズ等、様々な要素を勘案して検討し、供与を進めていく予定」と述べていて、引き続き台湾への提供もあるかもしれないという含みをもたせています。

 日本からの5度目となる無償提供に対し、台湾の外交部は報道資料で「政府と人々を代表し、心からの謝意を表明する」とコメントし、また欧江安・報道官は「台湾と日本は深刻な脅威と挑戦に直面している際に、互いに温かい手を差し伸べたことは、台日間の友情の強靭さを示している。政府は日本の援助に感謝している。台湾と日本の連携の下、必ず新型コロナウイルスに勝ち、ともに困難を乗り越えることができる」(台湾国際放送)と述べているそうです。

 下記に、茂木外相の記者会見での発言と中央通信社の記事をご紹介します。

 なお、記者会見で茂木外相は、9月24日に米国のワシントンDCで開かれる日米豪印首脳によるクアッド(Quad)は、米国からの招待であり、史上初となる対面での開催となり、目的は「自由で開かれたインド太平洋」の実現するための強いコミットメントを日米豪印の4か国が確認することだと明らかにしています。

◇     ◇     ◇

【茂木外務大臣】私(大臣)の方からまず1件、日本からのワクチンの供与についてであります。

 これまで日本で製造したアストラゼネカ社製ワクチン2,300万回分以上を、東南アジア、南西アジア、太平洋島嶼国等に供与してきました。今般、海外からの支援要請も踏まえまして、新たに台湾へ50万回分、ベトナムへ40万回分、タイへ30万回分、ブルネイへ10万回分の供与を行うことを決定いたしました。これらのワクチンは、準備が整い次第順次、各国・地域に輸送する予定であります。

 台湾、これまでに累計で340万回分のワクチンを提供しておりまして、今回50万回提供しますと390万回ということになります。またベトナムについては、これまで318万回提供しておりまして、合計しますと、今回を加えますと358万回分、このような数に上るところであります。

 引き続き、国内のワクチンの生産・使用状況、各国・地域における感染状況やワクチンのニーズ等、様々な要素を勘案して検討し、供与を進めていく予定であります。

 なお、これらのワクチンの提供につきましては、各国から、その度ごとに大きな感謝の念が示されております。私(大臣)からは以上です。

◆外務省:茂木外務大臣会見記録 (令和3年9月14日(火曜日)10時53分 於:本省会見室)動画:6分23秒 https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/kaiken24_000066.html

—————————————————————————————–日本、台湾にワクチン50万回分を追加供与へ 5度目 外交部が感謝【中央通信社:2021年9月14日】

 (台北中央社)茂木敏充外相は14日午前の記者会見で、台湾に英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチン50万回分を提供すると発表した。準備が整い次第、輸送するとしている。日本が台湾にワクチンを提供するのは5度目となる。外交部(外務省)は同日、報道資料で、「政府と人々を代表し、心からの謝意を表明する」とコメントした。

 日本は6月4日に台湾にワクチン約124万回分を届けたのを皮切りに、今月7日までに計4回、合わせて約340万回分のワクチンを台湾に提供した。5回目の分を含めると、計約390万回分を台湾に供与することになる。

(編集:名切千絵)

──────────────────────────────────────※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。


投稿日

カテゴリー:

投稿者: