対中実務、豊かな経験(蔡英文と台湾7)  鵜飼 啓(朝日新聞台北支局長)

【朝日新聞:2016年6月4日】

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12392199.html?rm=150
写真:1998年10月、北京で海峡交流基金会の辜振甫理事長(左から3人目)の会見に同席した蔡英
   文氏(左端)=許恵祐氏提供

 台湾・民進党政権の独立志向を警戒する中国は、総統に就いた蔡英文(ツァイインウェン)の言
動に神経をとがらせている。

 だが歴代総統の中で、就任前の対中政策の実務経験が最も豊かなのが蔡だ。

 訪中経験もある。台湾の対中窓口機関、海峡交流基金会(海基会)理事長の辜振甫が1998年10
月、中国側の海峡両岸関係協会(海協会)会長、汪道涵との会談、「辜汪会談」で訪中するのに同行した。

 台湾の解放を目指した中国と、大陸反攻を夢見た台湾はかつて、交流が厳しく制限されていた。
当局間の接触は出来ず、これを解決するために「民間組織」として91年に設けられたのが海基会と
海協会だ。

 事務レベル協議を経て、政権を代表する形で初の辜汪会談がシンガポールで開かれたのは93年の
こと。この会談は、中台往来の新たな歴史を切り開いたものとして記憶されている。

 だが、関係改善は一気には進まなかった。95年、総統・李登輝の母校・米コーネル大学訪問に中
国が反発。96年の初の総統直接選挙の際は、中国が台湾近海でミサイル演習をした。98年の辜汪会
談は、曲折の末の2度目の会談だった。

 当時の蔡の肩書は政治大学教授。李登輝政権のブレーンとして、対中政策を担う行政院大陸委員
会の諮問委員を務めていたが、表に出る機会はまれだった。

 会見時の英語通訳を任されたが、李に食い込んでいた台湾紙・自由時報の名物記者、鄒景ブンは
上海での辜汪会談後の会見での蔡を見て、「下を向いてばかりではだめ」と、総統府幹部に電話し
たという。

 一行の会見は上海の1回だけの予定だったが、北京での辜と中国国家主席、江沢民の会談後にも
急きょ設定された。蔡は会談には同席しなかったが、海基会幹部として同行した許恵祐は「北京の
会見は蔡のアイデアだった」と話す。

 「大陸の民主化は統一問題のカギとなる」。辜は会談で民主化について取り上げた、と会見で強
調した。許は言う。「会見したことで、台湾の立場から会談のテーマを世界に伝えることができ
た」=敬称略

                                    (台北=鵜飼啓)


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