第1部「台湾バシー海峡に眠る秋田県戦没者の慰霊」秋田県遺族連合会事務局長 田口昭益先生
第2部 日本の守りを学ぶ第2弾「我が国の安全保障と台湾」元陸上幕僚長・元秋田駐屯地司令・元陸将 湯浅悟郎先生
日 時:2025年9月27日(土)14:00─16:00場 所:秋田駅拠点センターアルヴェ 公共棟4F 洋室C
台湾南端、バシー海峡を望む猫鼻岬に全国で唯一秋田県が建立した戦没者慰霊碑がある。
その建立には、私財を投じた民間人の方と現地台湾の方々のご尽力があった。
この地で命を落とされた多くの方々やご遺族の悲しみの上に私たちの生活は成り立っていることを心に刻み、戦後80年、あの歴史を繰り返さないために何が大切なのか? 考える機会となった。
前回の元海自自衛艦隊司令による「海の守りが」大変好評だったため、元秋田駐屯地司令・元陸上幕僚長の湯浅悟郎先生に「陸の守り」として「我が国の安全保障と台湾」というテーマでお話を頂いた。
日本と台湾は西太平洋の戦略的要域に位置し、秋田もこの北の要域に含まれる。
北極海をめざす中国、アジア・北極圏を重視するアメリカ、対米対抗と中国・北朝鮮との連携を目指すロシア、と大国の戦略がせめぎ合っている。
また、台湾統一は中国の国家目標であり、中国はそのために武力侵攻を否定していない。
ウクライナ戦争が大きな教訓を残すように、国を守るのは国民の意志であり国を挙げての対処体勢を強化して、抑止のハードルを上げる必要がある。
「戦わないために戦える体制を!」という力強いお言葉で締めくくって頂いた。
講演後の質疑の内で、子供世代にも国防の意義を説いていくためにできること、国際社会では「反論すること」が大切で、むしろ堂々と意見をのべた方が尊重されると言うこと、など貴重なお話しを頂いた。
秋田に駐屯地があり、なじみの深い陸自ではあるが、陸自の活動もどこか遠い話のように感じて危機感のない県民が、あらためて自衛隊に深い敬意と感謝を示す良い会になったと思われる。
インターネットで知ったという若い方も参加して頂き、広報の仕方など考え直す必要を感じた。
講師、参加者とも熱意にあふれた会で50名弱の参加があった。
9月29日
秋田県支部支部長 佐藤典子 記
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