【台湾国際放送ニュース:2012年10月11日】
国立台湾師範大学(台師大)が11日、前身である台北高等学校の創立90周年祝賀活動を
行い、日本からの人も含む卒業生80人あまりが母校に戻った。
台北高校は日本統治時代の1922年に創立され、創設当初は尋常科が40人、高等科が160人
と学生数が限られていた。卒業後は直接、台北帝国大学(現国立台湾大学)に進めること
になっており、学生たちはいわばエリート中のエリートだった。李登輝・元総統や、台湾
セメントの董事長で台湾の対中国大陸窓口機関・海峡交流基金会の初代董事長などを務め
た、故・辜振甫氏らも台北高校出身。
台北高校の名はすでにないが、当時の校舎のいくつかは台湾師範大学に受け継がれ、今
も使用されている。今回の活動は「台北高校創立90周年文物資料展」で、当時の教室と校
長室を再現、制服やテスト、受験票、入学手帳、アメリカから購入したという、自由を象
徴する鐘などが展示されている。
当時は、白い線にバナナの葉をかたどった校章の付いた学生帽をわざとしょうゆで汚し
たり、穴を開けたりしてかぶる、「バンカラ」が流行したという。
11日には卒業生たちが同校に「台北高校の学生の銅像」を寄贈。この像は、高下駄にマ
ント、学生帽をかぶってベンチに座っている姿で、当時の学生の雰囲気を伝えている。