で日米同盟と中国軍が軍事衝突する近未来小説『日本中国開戦』(学研・歴史群像新書)
を出版し、本誌でも紹介した。
軍事用語がいっぱい出てくることもさることながら、中国や台湾のことをよく知る喜安
氏ならではのリアルな情景が描きこまれ、中国の横暴、横柄な国柄もよく分かると好評を
博した。台湾研究フォーラムをモデルとした研究会も登場する。
このたび、この『日本中国開戦』のマンガ版がやはり学研の「歴史群像コミックス」と
して出版された。作画は千葉きよかず氏。奥付は4月17日発行日となっているが、すでに発
売している。
中国が「反国家分裂法」を定めているので、武力で台湾を併呑する可能性は捨てきれな
い。本書でも描かれているように、農民暴動など国内の不満をそらすため、中国は台湾へ
の武力侵攻を企図している。そのとき肝心なのが日・米・台の情報共有や集団的自衛権を
行使できる有事体制の確立である。活字版では特にそのことが強調されており、マンガ版
も省略化されているとはいえ、その辺りはしっかり描かれている。米軍のステルス偵察爆
撃機「ピース・キーパー」に自衛隊のKC−767給油機が空中給油する場面は、その象徴と
して出てくる。
来る3月25日の本会総会は本会の正会員以上を対象とした催しですが、会場の販売コーナ
ーにおいて原作の『日本中国開戦』とマンガ版を取り扱います。また、著者の喜安幸夫氏
も駆けつけてサイン会を行い、お買い求めいただいた方に洩れなくサインいたします。
(編集部)
■喜安幸夫『日本中国開戦』(学研、歴史群像新書、945円)
http://shop.gakken.co.jp/shop/order/k_ok/bookdisp.asp?isbn=4054030904
■喜安幸夫原作、千葉きよかず『日本中国開戦』(学研、歴史群像コミックス、1,000円)
http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E9%96%8B%E6%88%A6-
%E5%8D%83%E8%91%89-%E6%BD%94%E5%92%8C/dp/4056046670/ref=sr_1_1/503-4661903-
4719946?ie=UTF8&s=books&qid=1174439618&sr=8-1