本誌9月12日号でもお伝えしたように、元産経新聞台北支局長でインド太平洋戦略シンクタンク執行長の矢板明夫氏は、米不足と価格高騰に見舞われる日本の窮状を見かね、日本の子供たちに給食用などとして、日本が台湾で開発した蓬莱米を源流とする台湾米を贈ろうと発案。
台湾高座会や台日産経友好促進会などが呼びかけに応じて約200万台湾元(約970万円)を拠出し、20トンの台湾米「台南11号」を購入。
矢板氏ら一行20名は9月9日に村岡嗣政(むらおか・まさつぐ)知事を山口県庁に訪ね、台湾米10トンの贈呈式が行われ、翌10日には石川県庁に馳浩(はせ・ひろし)知事を訪ね、台湾米10トンの贈呈式が行われました。
山口県内では9月10日から順次、学校給食として提供され、10月10日には長門市内の小・中学校(小学校11校・中学校5校)においてこの台湾米を使った給食が提供され、石川県では、金沢市や七尾市、穴水町、小松市などで活動するフードバンク8団体に分配され、10月8日夜には、金沢市でフードバンク事業を運営する「かなざわっ子nikoniko倶楽部」によりが市内に避難している被災者らに配られたそうです。
一方、台湾・台南には、八田與一技師が造った烏山頭ダムから引いた水で育てた台湾版コシヒカリと呼ばれる台南16号米もあり、「八田香り米」と命名されているそうです。
この「八田香り米」を、山口県を中心にスーパーを展開する丸久が輸入し、傘下のスーパー「アルク」と「マルキュウ」の全店舗において5キロ4,298円で販売しているそうです。
丸久は10月9日、輸入した八田香り米を防府天満宮に奉納し、日台友好を祈願したと伝えられています。
日本人水利技師の名字冠した台湾米、山口県などのスーパーで販売【中央通信社:2025年9月11日】https://japan.focustaiwan.tw/economy/202510110005
(台南中央社)南部・台南市政府は11日、市産コメがすでに山口県などのスーパーで販売開始されたと発表した。
日本でのコメの供給不足の緩和に寄与できればとしている。
同日、報道資料で伝えた。
販売されたのは台湾版コシヒカリと呼ばれる台南16号米を使った「八田香り米」。
六甲区で育てられ、烏山頭ダムから引いた水を利用した。
日本統治時代に嘉南大[土川]や烏山頭ダムといった台湾南部の水利施設の建設に尽力した水利技師、八田與一を記念し、同市と六甲区農会(農協)、六甲の生産者組合などが共同で開発した。
5キロ入り。
台南市によると山口県を中心にスーパーを展開する丸久傘下の「アルク」と「マルキュウ」で販売されている。
丸久は9日、輸入した八田香り米の一部を同県防府天満宮に奉納し、日台友好を祈願した。
(張栄祥/編集:荘麗玲)。
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