台湾日本関係協会会長に前立法院長の蘇嘉全氏を選出

 5月27日、台湾日本関係協会の会長が邱義仁氏から立法院議長などをつとめた蘇嘉全氏に交替しました。

 台湾日本関係協会のトップは、これまで馬樹礼氏以降、馬紀壮、林金莖、荘銘耀、許水徳、羅福全、陳鴻基(副代表)と日本の台北駐日経済文化代表処代表をつとめた方ばかりでしたが、2009年の「李登輝元総統の代理人」と言われた彭栄次氏以降は、総統府秘書長だった廖了以氏、国家安全会議諮問委員だった李嘉進氏、行政院副院長だった邱義仁氏と続き、そして今回も立法院長だった蘇嘉全氏と、総統や行政側に近く、政策を反映できる立場にある方が選出されるようになっています。それだけ対日関係に力を入れているということなのかもしれません。

 本会の「役員・支部長訪台団」では、訪台するたびに台湾日本関係協会に立ち寄って意見交換して参りました。中でも邱義仁会長とは毎年お会いし、親しくお話しさせていただきました。これまで何かとお世話になりありがとうございました。今後、蘇嘉全会長とお会いできる日の近いことを願っております。

—————————————————————————————–台湾の対日窓口機関トップに前国会議長の蘇嘉全氏【中央通信社:2022年5月27日】https://japan.focustaiwan.tw/politics/202205270009

 (台北中央社)台湾の対日窓口機関、台湾日本関係協会は27日、理事・監事合同会議および会員大会を開き、邱義仁(きゅうぎじん)氏の会長辞任を承認するとともに、新会長に前立法院長(国会議長)の蘇嘉全(そかぜん)氏を選出した。同日引き継ぎ式が行われ、蘇氏は会長に就任した。

 蘇氏は1956年南部・屏東県生まれ。同県県長や内政部長(内相)、農業委員会(農水相)などを経て2016年から立法院長を4年間務めた。

 会長就任のあいさつでは、立法院長時代に議員団を率いて訪日したことなどを挙げ、日本を重視する姿勢を強調。その上で、台日関係のさらなる発展に向け「最大の熱意をもって交流の強化に取り組みます」と意気込みを語った。

▽日本の駐台代表、邱氏に謝意

 邱氏の会長退任を受け、日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の泉裕泰台北事務所代表(大使に相当)は、交流協会のフェイスブックに「ここ6年間、お疲れさまでした」などとつづり、日台間の友好関係の増進に尽力してきた邱氏に謝意を示した。

 今年72歳の邱氏は2016年5月、蔡英文(さいえいぶん)政権の発足直後に台湾日本関係協会の会長に就任。在任中、日本側と19の覚書が結ばれた他、今年2月には、台湾は東京電力福島第1原発事故を受けて続けていた福島など5県産食品を対象とした禁輸措置を解除した。

(游凱翔/編集:羅友辰)

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