台湾の子供たちの「行きたい国」は日本が58%でダントツの1位

 本誌3月19日号で、日本台湾交流協会台北事務所が3月18日に台湾人の日本に対する意識調査「2021年度 対日世論調査」を発表し、「台湾を除いて最も好きな国・地域」の1位は日本で、過去最高の60%に上り、2位:中国(5%)、3位:米国(4%)、4位:韓国(4%)、5位:オーストラリア(3%)だったことをお伝えしました。

 馬英九政権時代の2009年度に日本はトップとはいえ38%でしたから、かなりの上昇ぶりで、それも毎回、2位以下に大差をつけてのトップです。

 「日本に親しみを感じるか」という問いでも、感じる:77%(感じる:24%、どちらかというと感じる:53%)という回答でしたから、台湾の人々の親日ぶりがよく現れています。

 この調査は、20歳から80 歳の男女1,068人を対象としていましたが、このほど台湾の小学校4年生から6年生410人を対象にした調査結果が発表されました。

 この調査は、台湾、香港、米国に支社をもつトキオ・ゲッツ(東京都渋谷区代々木)という「映画タイアップ、アニメライセンシング、音楽LIVEなどエンタメコンテンツとのビジネスを追及」している会社が実施し、「好きなアニメ」「なりたい職業」「行きたい国」などについての意識を調査しています。

 「行きたい国はどこですか」の問いでは、1位が日本で58%、2位はアメリカ(14%)、3位は韓国(6%)、4位はイギリス(2%)だったそうです。

 台湾では、おとなも日本がダントツの1位で、子供たちも2位以下に大差をつけて日本が1位。アメリカや韓国が上位にきていることもよく似ています。

 台湾の子供たちが日本に行きたいという意識の背景に、好きなアニメの影響があることもこの調査からわかります。好きなアニメの順位は、1位:クレヨンしんちゃん、2位:鬼滅の刃、3位:ドラえもん、4位:ポケモン、5位:あたしンち、6位:名探偵コナンと、6位までが日本のアニメだったそうです。

 7位と8位にアメリカのアニメが入っていたそうで、行きたい国の2位にアメリカが入っていることからも、台湾の子供たちの「行きたい国」はアニメの影響を受けていることがわかります。

 台湾の人々は小さいころから日本のアニメに親しんで育っていますので、おとなになっても「日本に親しみを感じる」人々が多く、それが直木賞の東山彰良氏や芥川賞の李琴峰さんのような小説家をも育む土壌ともなっているように思います。

 こういう台湾の子供たちへの意識調査やおとなへの意識調査に触れるたび、「この台湾の人々の熱いほどのまなざしを日本人はきちんと受け止めているのか、答えられているのか」という思いがしきりによぎります。

—————————————————————————————–子どものころから親日家? 台湾の小学生が行きたい国、6割近い堂々の1位は【まいどなニュース:2022年3月25日】https://maidonanews.jp/article/14580792

 株式会社トキオ・ゲッツ(東京都)は、台湾の小学校4〜6年生410人を対象に、「好きなアニメ」「なりたい職業」や「コロナ禍における生活」の意識調査を実施しました。好きなアニメ1位は「クレヨンしんちゃん」、半数以上の子供たちが何かの習い事に通っており、英語を含む塾に通っているのは65%、60%近くの子供たちが「日本」に行きたいと答えたのは60%近くという結果に。アニメをきっかけに日本に親しんでいることがうかがえます。

 好きなアニメは、1位クレヨンしんちゃん、2位鬼滅の刃、3位ドラえもん、4位ポケモン、5位あたしンち、6位名探偵コナンと日本アニメがずらり。7位にアメリカのスポンジ・ボブ、8位にティーン・タイタンズがランクインしました。

 回答者の56%が習い事には通っており、習い事の種類は英語65%、算数15%、ピアノ8%、中国語4%、美術3%でした。なりたい職業は、先生(23人)や医者(21人)が上位で堅実さを感じさせつつ、NBA選手(17人)、野球選手(15人)、画家(15人)、芸能人(12人)といった回答も。少数ながらゲーマーやユーチューバーの回答があり、時代を反映しています。

 家庭での1日のゲーム時間は、30分〜1時間が25%、1〜3時間が23%、3時間以上が19%、30分以内が19%でした。86%以上の子どもが毎日している結果で、ゲームの日常化がうかがえます。

 好きなスポーツは、1位バスケットボール、2位バドミントン、3位ランニング、4位野球、5位水泳でした。アジアの強豪国である卓球は6位でした。「なりたい職業」の上位にNBA選手が挙がっているように、台湾でのバスケットボール人気が目立ちます。

 「行きたい国はどこですか?」の問いには、1位は日本が58%と断トツ。アメリカ(14%)、韓国(6%)、イギリス(2%)と続きました。「どこへも行きたくない」が7%でした。親世代だけでなく子ども世代も親日家は継続している傾向です。

 調査は2022年2月、インターネットで実施。台北市内の小学生4〜6年生410人から回答を得ました。

──────────────────────────────────────※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。


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