台湾から第1陣到着 花巻空港へ冬季初チャーター便

【1月26日 岩手日報】
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090126_6

 冬季としては初めてとなる花巻空港への国際チャーター便が25日、台湾から同空港に到
着した。海外から本県への観光客は増加傾向にあるが、世界的な経済不安や円高による影
響が懸念される。県内はスキー場や温泉など冬の観光資源が豊富。県や県内観光業界は海
外からの観光客誘致に力を入れており、関係者は魅力発信へ期待を高めている。

 同日は156人が来県。空港ロビーでは県職員らが横断幕を用意し、乗客一人一人に南部
風鈴や県産リンゴなどの記念品を手渡して歓迎した。

 県空港課の波々伯部信彦総括課長は「東北地方は素晴らしい自然景観や温泉、食材、歴
史文化など、満足いただける豊富な観光資源を有している」とあいさつした。

 家族と訪れた温(ウェン)浩傑(ハオチエ)さん(23)は「初めて日本を訪れた。文化
に興味があり、台湾には少ない雪景色も楽しみだ」と目を輝かせた。

 一行は29日まで、八幡平市の安比高原で雪遊びを楽しむほか小岩井農場、中尊寺などを
観光。青森や宮城も巡る。チャーター便は2月6日まで花巻−台北間を4往復し、約400人の
利用が見込まれる。

 花巻空港への国際チャーター便は2000年に就航。台湾からの便の利用者は増加傾向で、
近年は年間1万人ほどが利用する。これまでは春と秋のみで、県などは冬季運航の誘致を
進めてきた。

 県や観光業界は、スキー客など冬季の海外観光客の誘致活動も展開。しかし円高や景気
低迷が響き、スキー場などは2008年度、特に韓国人観光客が減少しているという。

 安比高原第二営業部の佐々木一弘マネジャーは「花巻空港発着でも、スキーなど冬の観
光を十分に楽しめるとアピールできるいい機会だ」とチャーター便の効果に期待する。

 花巻空港国際チャーター便歓迎実行委会長の今井洋一花巻温泉社長は「冬もいかに海外
からの旅行客を呼び込むかは非常に大事。今回を機に売り込みを強化したい」と意気込む。

【写真=台湾からのチャーター便の機長や乗客らと記念撮影する空港関係者。初の冬季便
就航で海外観光客の増加を期待する=花巻市・花巻空港】



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