観光振興機構)は去る1月19日、2015 年の訪日外客数の推計値について「前年比47.1%増の1,973
万7 千人で、JNTO が統計を取り始めた1964年以降、最大の伸び率となった。過去最高であった
2014 年の1,341 万3 千人を600 万人余り上回り、1970 年以来45 年ぶりに訪日外客数が出国日本
人数を上回った」と発表した。
国・地域別では、中国からがもっとも多く499万3,800人、次いで韓国の400万2,100人、そして台
湾が367万7,100 人と続いている。
日本政府観光局によれば、台湾の訪日旅行者数は過去最高を記録、初めて年計で300 万人を超え
た。ちなみに、一昨年(2014 年)は282万9,821 人で、台湾は16年ぶりに首位に返り咲き、3年連
続で過去最高を更新していたので、4年連続で過去最高を更新したことになる。
一方、日本から台湾への旅行者は162万7,229人だったそうで、日台双方では初めて500万人を突
破して530万人にものぼっていたことが明らかになった。
中央通信社が台湾からの訪日旅行者数が昨年初めて300万人を突破したのを祝うセレモニーが18
日、台北市内で開かれたと伝えている。下記に紹介したい。
日本政府観光局は台湾の訪日旅行者数が最高記録を更新し続ける背景として「LCC を中心とした
航空路線の拡充や季節需要に合わせたチャーター便運航、円安の継続、九州・沖縄へのクルーズ船
寄港の増加」を上げている。
確かに航空路線の拡充や季節需要に合わせたチャーター便運航などのインフラ拡充が要因には違
いないが、姉妹都市提携や鉄道提携などの増加もまたその要因であろう。
一方、2014年の訪台日本人旅行客数は163万4,790人で過去最高を記録したものの、昨年は一昨年
より8,000人ほど減った背景には、やはり円安による割高感があるのかもしれない。ただし、台湾
だけが伸び悩んでいるのではなく、45 年ぶりに訪日外客数と出国日本人数が逆転した背景にやは
り円安による割高感があるのではないかと思われる。
台湾からの訪日旅行者300万人突破祝うセレモニー 日台の絆を強調
【中央通信社:2016年2月18日】
(台北 18日 中央社)台湾からの訪日旅行者数が昨年初めて300万人を突破したのを祝うセレモ
ニーが18日、台北市内で開かれた。日本政府観光局(JNTO)の松山良一理事長は、記録を更新でき
たのは「長年にわたって築かれた日台を結ぶ絆があったからではないか」と述べ、台湾の旅行関係
者に感謝を示した。
JNTOの統計によると、昨年の訪日台湾人旅行者数は367万7100人(推計値)。一方、日本から台
湾を訪れた人は、交通部観光局の統計で162万7229人に上り、相互訪問者数は過去最高の約530万人
となった。
台湾観光協会の頼瑟珍会長は、台湾人にとって日本の魅力は、四季折々の風景や文化、おもてな
しの精神などだと語った。
セレモニーには、今年の北東北観光PR大使を務める女優のジエン・マンシュー(簡嫚書)さ
んも出席。PR映像撮影のために十和田市現代美術館(青森県)や鶴の湯温泉(秋田県)を訪問した
ほか、岩手でわんこそばを味わったエピソードを披露した。混浴風呂を初体験したことに触れ、
「恥ずかしかった」と照れ笑いを浮かべた。
(名切千絵)