本年6月に創刊し、隔月で刊行する日本李登輝友の会の機関誌『日台共栄』も、
この12月号で第4号を数えます。歩き始めたばかりでいささか覚束ないところも
ありますが、内容的にはだんだん充実してきていて、購読申し込み(普通会員以
上)も、第2号(8月号)以降、200部以上増えています。
雑誌は会員の皆様とともに育つものです。今後ともご愛読をお願いするととも
に、友人・知人の方にもご購読をお勧めくださるようお願い申し上げます。
さて、12月号はこの12月2日に発送する予定です。今号の主な内容をご紹介し
ます。以下の内容以外にも、東京都議会など地方議会で次々と政府への「意見書」
として可決されている「台湾からの観光客に対するビザ免除」問題(柚原正敬・
本会事務局長)、先般の李登輝学校台湾研修団レポート(片木裕一・事務局次長)
など充実した内容になっているかと思います。ご期待ください。 (編集部)
◇機関誌『日台共栄』の見本誌を送ります
■日本李登輝友の会の機関誌『日台共栄』は日本李登輝友の会の会員(学生会員
を除く)へお送りしています。見本誌をご希望の方は、80円切手を5枚お送りく
ださい。送料サービスで最新号をお送りいたします。
■『日台共栄』の創刊号から第3号までの「目次」や主な内容はホームページをご
覧ください。
■岡崎久彦(本会副会長・NPO法人岡崎研究所所長)
台湾と私(4) 台湾を論じない知的怠惰
そのころのことである。私は出席した国際会議の席上、将来、台湾が独立する
かどうかについて話したことがある。
そうしたところ、中国代表が「台湾問題はわれわれが決めることなので、発言
しないで欲しい」という。だから私は中国代表に、次のように説明した。
■李 登輝(前総統・李登輝学校校長)
真の台湾人国家をめざして
台湾はもはや新憲法を制定して新たな国を打ち建てる以外に生存の道はない
台湾が中華民国体制を維持し続けることは、台湾人のみならず、世界にとって
も、日本にとっても由々しいことなのです。これまで台湾政府は、「中華民国が
台湾だ」「台湾が中華民国だ」といって「台湾」を強調してきました。陳総統も
そう言っています。しかし、それで国際社会における台湾の地位が変わったかと
いえば、それは一切ない。私はそれで十二年間もやってきましたから、私の方が
よくわかる。実はウソだよ。ウソなんですよ! からっきしです。
■陳 明裕(在日台湾同郷会会長・本会理事)
特集・日台問題の現在1
外登証問題 日本における台湾正名運動−台湾人の尊厳と人権を守るために
日本政府および法務省はいつまでのらりくらりと曖昧な説明を繰り返して、度
重なる台湾人の抗議を放置するつもりなのか。そして、この国は、いつまでかの
国の太鼓持ちを続けるつもりなのだろう。このまま日本政府、法務省が不作為を
続けることは、言うまでもなく台湾および台湾人に対する侮辱であり、人権侵害
以外の何ものでもない。
■永山英樹(台湾研究フォーラム会長・本会理事)
特集:日台問題の現在1
ここまで誤解される「一つの中国」−正されるべきその法的意義と日本の姿勢
だがこうした中国の見解には、明らかに法理の捏造がある。なぜなら「カイロ
宣言」は単なる三国首脳のプレスリリースであって、法的効力のある条約などで
はない。「ポツダム宣言」にしても、正式名称は「ポツダム布告」(Potsdam
Proclamation)であり、条約とは看做されていない。つまり中国には、台湾領有
の法的根拠などないと言うことなのだ。