タロコ号脱線事故の義捐金は31億円を突破

 昨日の本誌で、49人もが犠牲となったタロコ号脱線事故に対し、日本李登輝友の会常務理事でもある趙中正氏が会長をつとめる全日本台湾連合会が4月8日から義援金を受け付けていることをご紹介しましたが、締切りが本日正午までというあわただしい案内となってしまい失礼しました.

 実は、台湾側が事故直後の4月5日からはじめた義捐金募集は30日まででしたが、蔡英文総統や蘇貞昌・行政院長などが給料の1ヵ月分を寄付したこともあり、11日までに8億1410万台湾元(約31億2666万円)も集まったことで、台湾側が15日までと繰り上げを発表したことで、日本側は送金手続き上、前日の本日正午までとなった次第です。

 中央通信社がその事情を伝え、義捐金の使途などについて報じていますので下記に紹介します。

—————————————————————————————–脱線事故、被害者支援に募金31億円超 締め切り15日に繰り上げ【中央通信社:2021年4月13日】https://japan.cna.com.tw/news/asoc/202104130007.aspx

 (台北中央社)東部・花蓮で今月2日に発生した台湾鉄路管理局(台鉄)の特急タロコ号の脱線事故で、犠牲者遺族や負傷者の支援を目的とした寄付金への募金が11日までで8億1410万台湾元(約31億2666万円)集まったことが分かった。また、当初今月末までとしていた受け付けの締め切りを15日までに繰り上げることも発表された。

 募金の窓口を設立した衛生福利部(保健省)が発表した。寄付金は被害者の医療やリハビリテーション、経済的支援、社会再建などに使われる見通し。同部は12日午後、関連省庁の代表や専門家による会議を開き、同日夜の記者会見で、話し合われた内容について報告した。

 同部の李麗芬・政務次長は、主な用途としてまず、犠牲者遺族や負傷者、その家族の生活扶助を挙げた。中でも亡くなった49人の遺族には、集まった全額の3分の1に当たる額を充てる。現在の額で計算すると、約2億7000万元(約10億3583万円)となり、1家族当たり550万元(約2110万円)支給されることになる。

 李氏は、犠牲者49人のうち、25人の年齢層が23〜45歳だったと説明。これらの犠牲者は家庭内で家計を支える重要な柱だったと考えられるとし、遺族の生活は事故後、多大な影響を受けるはずだと述べた。

 これ以外の用途としては、負傷者のリハビリなど医療面での費用、被害者の子供の教育費、訴訟費用などとして支給されるのに加え、被害者への精神的ケアの提供にも使われる。3年以上の中長期的なケアを行えるよう、地方自治体や民間団体にも割り当てるといい、来週には地方自治体の首長も交えて話し合いを行う予定だとした。

(張茗喧/編集:楊千慧)

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。


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