去る7月11日、千葉県銚子市と台湾の桃園市が「友好交流協定」を締結しました。オンラインで行われた調印式には、李世丙・台北駐日経済文化代表処副代表が立会い、銚子市の越川信一市長と桃園市の鄭文燦市長がテレビモニター越しに協定書に調印したそうです。また、調印式後、モニターを通じ、謝長廷・台北駐日経済文化代表処代表が祝辞を述べられたそうです。
交流のきっかけとなったのは、銚子市の犬吠埼灯台と桃園市にある日本統治時代に建設された白沙岬灯台という、両市にある灯台だったそうです。この灯台同士の姉妹提携をめざしていた動きの中から都市間交流が芽生え、今回の「友好交流協定」締結に至ったとのこと。
ちなみに、本会の調査によりますと、今回の銚子市と桃園市の都市間提携は、昨年(2021年)12月21日に鳥取県若桜町と新竹県横山郷が「友好交流協定」を締結して以来のことで、今年初めての都市間提携です。
また、日台間の都市間提携は、1979年10月10日の青森県大間町と雲林県虎尾鎮の「姉妹町」提携を嚆矢として、今回で104件となります。
協定締結を心から寿ぎ、下記に中央通信社の記事と銚子市役所のホームぺージの記事をご紹介します。
◆中央通信社:桃園市、千葉県銚子市と友好交流協定 灯台がきっかけに[7月12日] https://japan.focustaiwan.tw/society/202207120008
—————————————————————————————–台湾の桃園市と友好交流協定を結びました!【銚子市ホームページ:2022年7月12日】https://www.city.choshi.chiba.jp/osirase/2022/taoyuan_taiwan.html
◆友好交流協定締結式を行いました
2022年7月11日月曜日、台湾の桃園市と銚子市が友好交流協定を結びました。
銚子市役所と桃園市政府をオンラインで繋ぎ、それぞれの会場に関係者が列席のもと、両市の市長がテレビモニター越しに協定書に署名。
友好の証として、銚子からは大漁旗を、そして桃園市からは白沙岬燈塔の模型をそれぞれ贈り合い、今後のいっそうの交流を約束しました。
◆両市の灯台が交流のはじまり
2018年の春、千葉県庁の国際交流を担当する部署から「台湾の桃園市が灯台を通じて日本の自治体と交流を深めたいとの打診があり銚子市が最適」との連絡がありました。
これを受けて白沙岬燈塔(灯台)と犬吠埼灯台の姉妹関係の構築をめざして動き出しましたが、両灯台が国の管理のため交流活動の実施に制約があることから、桃園市と銚子市の都市間交流に切り替えて友好を深めてきました。
2019年1月には越川市長が桃園市を訪問。
同年8月には桃園市の鄭市長が銚子市を訪問。
同年10月に銚子市で開催した灯台ワールドサミットににおいて桃園市関係者が講演を行ったほか、2020年2月には銚子市民10人が白沙岬燈塔を訪れ観音区長の歓迎を受けるなど交流を重ねてきました。
2020年4月に越川市長が桃園市を訪問し友好交流協定の締結式を行う予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大のため渡航できず延期となっていました。
このため桃園市からの提案により2022年7月11日にオンライン形式による協定締結式を実施することになりました。
◆桃園市は人口225万人の大都市
桃園市(タオユエンシー/とうえんし)は台湾の北西部に位置し、台湾の空の玄関口である桃園国際空港を擁する人口約225万人の13行政区で構成される台湾政府直轄市です。
台北駅から鉄道で82分、新幹線なら19分で到達することができます。
桃園市は既に千葉県、宮崎県、香川県、成田市、石川県加賀市、和歌山県湯浅町と友好交流協定を締結しています。
◆観音区と姉妹関係に
桃園市の観音区は桃園国際空港の南側に広がる人口約6万5千人の農業と工業が盛んな地域です。
海岸線には砂丘が約8キロにわたり伸びていて風力発電の風車がたくさん建ち並んでいます。
白沙岬燈塔は日本統治時代初期に日本人により建設された灯台で、台湾で唯一赤レンガと石が使われていて台湾歴史建築百景に選ばれています。
また、永安漁港は社子渓という川の河口に位置し、観光魚市場や夕陽鑑賞の名所にもなっている永安観海橋は観光客でにぎわっています。
このように、灯台と漁港や風力発電の風車など銚子と多くの共通点があることが友好交流関係を結ぶきっかけになりました。
◆日台交流がますます深まる
銚子市と台湾の友好関係は古く、銚子ライオンズクラブと龍山国際獅子會の交流をはじめ、台湾茶の専門家を招いた国際茶文化セミナーの開催(2015年から5年連続開催)、台湾女子ソフトボールチームの合宿(2018年)や東京五輪ホストタウンの決定(2020年)、銚子電鉄と台湾鉄道蘇澳線との姉妹提携(2017年)、銚子ジオパークと野柳地質公園との姉妹提携(2018年)、銚子はね太鼓保存会の台湾ランタンフェスティバルへの出演(2019年)などますます深まっています。
台湾は気軽に訪れることができる外国のひとつです。
次回、台湾を訪問する際は、ぜひ桃園市にも足を伸ばしてみてくださいね。
◆お問い合わせ先 銚子市役所 観光商工課観光プロモーション室 企画課企画室 電話番号:0479-24-8707(観光プロモーション室) / 0479-24-8904(企画室) 受付時間:午前8時30分から午後5時15分まで(土曜、日曜、祝日、年末年始を除く) https://www.city.choshi.chiba.jp/madoguchi/index.html
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