蔡英文総統は除幕式の6月6日、弁護士出身で国家安全会議諮問委員などを歴任する林良蓉氏を主任委員(委員長)に任命、除幕式には林良蓉・主任委員をはじめ、蔡英文・総統、李大維・国家安全会議秘書長、呉[金リ]燮・外交部長、カウンターの米国在台湾協会(AIT)のブレント・クリステンセン台北事務所所長(大使に相当)などが参加したそうです。
昨日は、日本留学の経験もある台湾の著名なモデルで女優のリン・チーリン(林志玲)さんと日本でもよく知られている人気グループEXILEのAKIRAさんが結婚したことも発表され、ネットニュースはこの話題でかなり盛り上がっていましたが、台湾では米国との窓口機関の名称変更に伴う看板除幕式という慶事も行われていました。心からお祝い申し上げます。
ちなみに、台湾米国事務委員会の前身の北米事務協調委員会は、米国と断交した直後の1979年3月1日に設置されたそうで、米国が「台湾関係法」を制定してから40周年を迎えた節目にあたり、対米外交を担う代表機関としての役割を明確に示すため、台湾米国事務委員会への改称に踏み切ったそうです。
一方、米国内にあって台湾の大使館と領事館としての役割を果たす事務所として「北米事務協調委員会駐米国弁事処」を開設していましたが、この名称は、すでに李登輝総統時代の1994年10月10日、「駐米国台北経済文化代表処」に変更されています。
日本の台湾との窓口機関である「交流協会」がその名称を「日本台湾交流協会」と改称したのは、2017年1月1日。設置から45年後のことでした。それに伴い、カウンターである台湾側の窓口機関「亜東関係協会」も2018年5月17日に「台湾日本関係協会」と改称しています。
今後は、日本国内で台湾の大使館と領事館としての役割を果たしている「台北駐日経済文化代表処」も「駐日台湾代表処」などへの名称変更が待ち望まれます。もちろん、米国の「駐米国台北経済文化代表処」も「駐米台湾代表処」と改称されることを大いに期待しています。
下記に、外交部が発表した改称ニュースと写真5枚を付した除幕式ニュース、また中央通信社の記事をご紹介します。
◆台湾外交部:外交部宣布「北美事務協調委員會」將更名為「台灣美國事務委員會」,象?台美關 係緊密,意義非凡[5月25日 第131號新聞稿] https://www.mofa.gov.tw/News_Content_M_2.aspx?n=8742DCE7A2A28761&sms=491D0E5BF5F4BC36&s=33CF4E31EE16DB0E
◆台湾外交部:「北美事務協調委員會」自本(108)年6月6日起更名為「台灣美國事務委員會」並舉 行隆重?牌典禮[6月6日 第143號新聞稿] https://www.mofa.gov.tw/News_Content_M_2.aspx?n=8742DCE7A2A28761&sms=491D0E5BF5F4BC36&s=A687C95064EF2FE6
◆台湾米国事務委員会(Taiwan Council for U.S. Affairs,TCUSA) 台北市博愛路133號
—————————————————————————————–対米窓口機関、新看板除幕式 「台湾米国事務委員会」に改称【中央通信社:2019年6月6日】http://japan.cna.com.tw/news/apol/201906060005.aspx
(台北 6日 中央社)台湾の対米窓口機関「北米事務協調委員会」が「台湾米国事務委員会」に改称され、新看板の除幕式が6日、台北市の同委庁舎で行われた。式典に出席した蔡英文総統はあいさつで、「台米関係に新たなマイルストーンを築いた」と喜びを示した。
北米事務協調委員会は1979年に米国と断交したのを受けて同年設立された機関。改称は、対米外交を担う代表機関としての役割を明確に示すのがねらい。先月25日に改称が発表されていた。
米国側の対台湾窓口機関「米国在台協会」(AIT)のブレント・クリステンセン台北事務所所長(大使に相当)は式典で、「新名称の下で米台の協力関係を継続できることを非常に期待している」と述べた。
(游凱翔、侯姿瑩/編集:名切千絵)