本誌でも何度か紹介しましたように、12月18日から26日まで、東京・四谷にある日本
写真会館5階「ポートレートギャラリー」にて「MY PINGTUNG─南台湾・屏東
(ピントン)で暮らした9人のまなざし展」が開かれています。
これは今年3月から4月にわたる2ヶ月間、台湾屏東県政府文化局の招聘で、同県各地に
滞在した9人のクリエイターが、その成果を持ち寄り「各自がそれぞれの視点と生活体験
を通じ、写真や動画、文章を使って“MY PINGTUNG”を表現した、知られざる南台湾を
多角的に紹介するこの作品展」です。
この9人の文編や写真をまとめたオールカラー版の『フォルモサの真珠─9人の日本人
作家 屏東創作の旅』(屏東県政府文化局発行、特価:1,000円)を作品展会場で販売し
ています。
いったい何枚のカラー写真を使っているのか、全編にわたって屏東県内の風景や食材、
パイワン族などの原住民と装飾など、まばゆいばかりの色彩豊かな写真がちりばめてあ
ります。タイトルの由来も分かるような気がします。
また、以下の順に2ヶ月にわたった屏東での生活を綴っていて、左が日本語、右にそれ
を翻訳した中文を配しています。
山野修(写真家・編集者) 詩「風の記憶」
中村信子(台湾史研究家、筆名:竹中信子)「屏東二ヶ月」
平野久美子(ノンフィクション作家)「ピントンの天然力」
安西保(編集者)「臍曲がりの屏東日記」
有川真由美(フォトジャーナリスト)「はじめまして、屏東の熱き人々!」
虎谷知彦(写真家)「一生只遇一次」
島内英佑(写真家)「恒春からの旅」
高木君子(フリーライター、筆名:埴輪君子)「はじめまして、屏東の熱き人々!」
葭原幸造(旅行ジャーナリスト)「屏東逍遥」
筆力のある人々がそろっているからなのでしょうが、鮮やかな色彩の写真にも惹き込
まれてついつい熟読してしまいます。
中村信子さん執筆の冒頭に、屏東に住む本会会員の王海生さんが屏東名物のマグロ像
を前に掲載されていたり、大東亜戦争中、バシー海峡で米国の潜水艦に攻撃されて沈没
した船から流れ着いた日本人を祀る潮音寺の写真も掲載されています。この潮音寺など
はもっともっと日本で知られてよいところです。
本書は今のところ作品展の会場でしか入手できませんが、国際標準図書コード(IS
BN)がついていますので、洋書を扱っている書店なら取り寄せることができます。
なお、本書の最後に12枚の写真がついていて、ミシン目にそって切り取ると立派な絵
葉書として使えるようになっています。本当に手の込んだ作り方をしていて、屏東県の
力の入れようがひしひしと伝わってくる、嬉しい、ずっしりと手応えのある一冊です。
■編著者 屏東県政府文化局
■書 名 『フォルモサの真珠─9人の日本人作家 屏東創作の旅』(文化資産叢書274)
■体 裁 B5判変型、並製、240ページ、ISBN978-986-01-1247-4
■発 行 2007年10月刊
■定 価 250元(税込)
■版 元 屏東県政府
屏東市大連路69號 TEL:08-736-0331
日本語ホームページ http://www.pthg.gov.tw/Japan/
MY PINGTUNG─南台湾・屏東(ピントン)で暮らした9人のまなざし展
*会 期 2007年12月18日(火)〜12月26日(水)
*時 間 10時〜18時(会期中無休)
*会 場 ポートレートギャラリー http://www.sha-bunkyo.or.jp/gallery/port.html
東京都新宿区四谷1-7 日本写真会館5階
phone;03-3351-3002 fax.; 03-3353-3315
(JR・地下鉄「四ツ谷駅」四ツ谷口→外堀通りを渡り、コージーコナーを右手
に見て三栄通りを直進100mほど行った左。徒歩3分)
*出品者(50音順)
有川 真由美(フォトジャーナリスト)
安西 保(編集者)
島内 英佑(写真家)
竹中 信子(台湾史研究家)
虎谷 知彦(写真家)
はにわ きみこ(フリーライター)
平野 久美子(ノンフィクション作家)
山野 修(写真家・編集者)
葭原 幸造(旅行ジャーナリスト)
*主 催 ピントン会
*協 賛 屏東県政府文化局 台湾交通部観光局
なお、「まなざし展」期間中の会場では、別に9人の作品をまとめた『フォルモサの
真珠』(屏東県政府文化局発行)を、特別価格で販売しています。
■「ピントン会」連絡事務所
〒179-0071 東京都練馬区旭町3-6-13 島内英佑方
phone/fax.;03-3930-2121
■この「作品展」に関するお問合せは、下記にお願いいたします。
企画責任 / 島内英佑 090-4226-1366 e-mail;shimauchi_e_photo@ybb.ne.jp
広報担当 / 有川真由美 070-5692-2615 e-mail;arimayu@r7.dion.ne.jp
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