【「黄文雄の『日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実』」:2022年10月12日】https://www.mag2.com/m/0001617134*読みやすさを考慮し、小見出しは本誌編集部が付けたことをお断りします。
◆「安倍晋三友の会」が募集した広告賛同者は100口2300万円を突破!
安倍元首相が亡くなった後、台湾の有力者は日本で行われた国葬をはじめ、安倍氏を悼む様々な活動に積極的に参加しています。10月15日に予定されている山口県下関で開かれる県民葬には、台湾の関係者が約100名も出席する予定だそうです。
安倍氏が亡くなったのは7月8日で、7月15日には産経新聞に台湾の有志が共同出資した前面広告が掲載されました。その広告の片面には微笑みを浮かべる安倍氏の写真、台湾本島のイラストをあしらったもう一方の片面には、お悔やみの言葉とともに『私たちは、安倍元首相が世界の自由と民主主義のために果たされた偉大な功績を決して忘れません』『遺志を私たちが引き継ぎ、台日親善を推進します』とのメッセージが記されました。
この広告は、台湾の民間団体「安倍晋三友の会」などが企画し、一口5万台湾元(約23万円)で参加者を募ったところ、たった一日で予定していた65口を大きく上回る100口以上の出資があったとのことです。
出資者の多くは政治団体や企業だったようですが、5万台湾元といえば、台湾の平均的な月給とほぼ同じか月給以上の金額です。庶民にとっては少なくない金額ですよね。それが、安倍元首相のために100口も簡単に集まるというところにも、安倍氏と台湾との絆の強さがうかがえます。
◆残った資金は留学志望の日本人の奨学金に
そして、新聞広告は出ましたが、何しろ予定以上の資金が集まってしまったため、それをどう活かすか考えたのでしょう。
10月11日、台湾で「安倍晋三友の会」設立大会が開かれた際、残った資金は台湾への留学を志望する日本人に奨学金として給付すると公表しました。会長は陳唐山氏。彼は、長い間アメリカで台湾独立運動に関わったあと、民進党所属の立法委員となり、外交部長や台南県長などを歴任した人物です。近年は横領罪で起訴されたり、収賄罪の捜査を受けるなど、波乱万丈な人生を送っています。
また陳氏は、意外にも日本の参議院議員の蓮舫氏の親戚でもあります(陳氏の姉の夫が、蓮舫氏の父親の従兄弟)。
この人が会長を務める「安倍晋三友の会」は、「奨学金を通じて次世代の『知台派』を育成したい」と考えているとのことです。
折しも今、日本では台湾ブームが続いているので、台湾への留学希望者も急激に増えています。我こそはと思う日本の若い人は、ぜひこうした奨学金を活用して、多くの経験を積むといいでしょう。
※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。