米国国務省が「台湾は中国の一部」「台湾独立を支持しない」の文言を削除

米国国務省が「台湾は中国の一部」「台湾独立を支持しない」の文言を削除

 米国国務省は5月5日、公式ウェブサイトの米台関係のファクトシート(概況報告書)において、「台湾は中国の一部」や「米国は台湾独立を支持しない」などの文言を削除するとともに、米国の「一つの中国政策」(”one China” policy)は「台湾関係法」「三つの米中コミュニケ」「台湾に対する『6つの保証』」に基づくと定義したという。

 また、「台湾はインド太平洋における重要な米国のパートナー」という文言を加えたという。

 これは、目新しいことではないし、驚くにも値しない。

 米国はすでに、トランプ大統領と習近平国家主席が直接会談に臨む直前の2017年4月5日、マット・ポティンガー国家安全保障会議アジア上級部長は外国人記者者を対象とした記者会見で、米国の「一つの中国政策」について「中国との3つの共同コミュニケと台湾関係法」だと説明していた。また、米国国防総省の「2017年版・中国の軍事力に関する年次報告書」でも、米国の対台湾政策について「米中間の3つの共同コミュニケ」と「台湾関係法」に基づく「一つの中国政策」を維持すると記述していた。

 「台湾に対する『6つの保証』」については、2017年1月11日、米連邦議会の国務長官指名承認公聴会において、ティラーソン氏は「三つの米中コミュニケ」と「台湾関係法」に加えて「台湾に対する『6つの保証』を挙げて対中・対台湾政策の基礎だと述べていた。

 連邦議会はティラーソン発言に先立つ2016年7月6日、上院が「『台湾関係法』と台湾に対する『6つの保証』を米台関係の基礎とすることを再確認する第38号両院一致決議案」を可決している。

 このように、米国ではトランプ政権になる前から「台湾に対する『6つの保証』」を米台関係の基礎とすることへのコンセンサスが成り立っていた。対中・対台湾政策に慎重なバイデン政権が、このコンセンサスを公式ウェブサイトにようやく反映したということのようだ。

 いずれにしても米国国務省の措置は歓迎すべきもので、これを了としたい。

—————————————————————————————–米国務省、米台関係概況で「台湾は中国の一部」の文言削除【中央通信社:2022年5月10日】

 (台北、ワシントン中央社)米国務省は5日付で更新した米台関係のファクトシート(概況報告書)で、「台湾は中国の一部」の文言を削除し、台湾への「6つの保証」を「一つの中国」政策の定義に加えた。外交部(外務省)の欧江安(おうこうあん)報道官は10日の記者会見で、米国の関連の政策に変更はないとコメントした。

 最新版のファクトシートでは「米国は台湾独立を支持しない」の文言も削除された。一つの中国政策については「台湾関係法、3つの米中コミュニケ、6つの保証に基づく」と明確に定義された。これについて米国務省報道官は、米国の一つの中国政策に変更はないと表明している。

 欧報道官は、バイデン政権は発足以降、米台関係の基礎となる「台湾関係法」と「6つの保証」を守っており、台湾への約束は盤石だと説明。米国はインド太平洋地域の同盟国や関連のパートナーを絶えず結び付け、台湾海峡の平和と安定を重視する姿勢を示していると述べた。

(黄雅詩、江今葉/編集:名切千絵)

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