【米中電話会談】トランプが尊重しているのはアメリカの「一つの中国」政策だ
トランプ大統領は中国の習近平国家主席と電話会談を行い、「我々の一つの中国政策を尊重する」(honor our one China policy)と語った。
それはトランプ大統領が尊重しているのはアメリカの「一つの中国政策」であり、中国の「一つの中国政策」ではないことだ。その違いとはアメリカは台湾を中国の一部とする中国の主張を認めないことである。
この電話会談に関するホワイトハウスの正式発表では「一つの中国」の部分を「One China」とカギ括弧でつけられている。それは「いわゆる一つの中国」という意味で「一つの中国」という原則そのものに疑問を呈する表現だ。
しかし日本のマスコミは「トランプ大統領は台湾を中国の一部とする一つの中国政策を尊重することを表明した」と報道している。
これは大きなミスリードと言わざるを得ない。
日本のマスコミは中国の意向を汲んでわざとミスリードしているか、レベルが低すぎてその違いを見分けられないかのどちらかであろう。
「台湾の声」編集長 林 建良(りん けんりょう)