日の誤りでした。お詫びして訂正します。下記に中央通信社の記事と台中市市政新聞の記事をご紹
介します。
中村時広(なかむら・ときひろ)愛媛県知事は5月24日の定例記者会見で、台中市の林佳龍市長
と友好交流覚書を締結するようになった経緯や今後の交流のあり方について、下記のように説明し
ていました。
<今年3月に台湾の方に行ってまいりましたが、その時にジャイアント社前会長の劉金標(りゅう
きんひょう)氏から、台中の林市長をご紹介いただきました。3人で交流しながら、いろいろな
話をしていたところ、(林市長と私は)歳も同じでサイクリングが好きだということもあって、非
常に意気投合しまして、今後、観光分野における相互交流のほか、愛媛のかんきつと台湾特産品の
相互PRや、ジャイアントの本社も実はこの台中市にございますので、同市とのサイクリングを通し
た相互交流など、交流の輪を広げていただきたいと思います。>
中村知事は林市長と「歳も同じ」と話していますが、知事は1960年1月25日生まれの57歳。一方
の林市長は1964年2月13日生まれの53歳で、実際は4つ違いなのですが、それはともかく、サイクリ
ング好きは似ているようです。
実は、2014年10月に瀬戸内しまなみ海道と日月譚自転車道が日台初の「姉妹自転車道」を提携し
たときも、中村知事は今治市大三島の村上三島記念館前に建立された記念碑「サイクリストの聖
地」の除幕式に参列していました。
そもそも、その年の10月13日に松山市と台北市が友好交流協定を締結し、その前年の2013年10月
にJR四国の松山駅と台湾鉄道の松山駅が同じ駅名ということで姉妹駅を締結していますが、いず
れも中村知事がバックアップしたそうです。
宮城県、石川県、熊本県、宮崎県、静岡県など、いずれも現在は台湾との定期航空便が飛ぶよう
になっていますが、知事をはじめ県議会議員などの熱心な働きかけにより、チャーター便の運航か
らはじめてようやく定期便化に漕ぎつけています。
現在、岩手県や秋田県などが定期便化に向けて努力を重ねていますが、松山空港を抱える愛媛県
も台湾定期航空路線の開設は「長年の夢」。足を確保しなければ、交流も観光誘客も成り立ちません。
2011年11月4日松山市の道後温泉と北投温泉の温泉友好交流協定を締結したことを皮切りに、J
R四国の松山駅と台湾鉄道の松山駅の姉妹駅(2013年10月13日)、松山市と台北市の友好交流協定
(2014年10月13日)、瀬戸内しまなみ海道と日月譚自転車道の姉妹自転車道(2014年10月25日)、
そして今回の台中市との「友好交流覚書」(2017年6月1日)もまた、中村知事自らが働きかけて築
いた台湾定期航空路線開設に向けた一里塚。愛媛県の悲願が実現するよう心から願っています。
◆透過自行車結縁 台中市、愛媛縣正式締結為友好城市【台中市市政新聞:6月2日】
http://www.taichung.gov.tw/ct.asp?xItem=1869390&ctNode=24068&mp=1001D
台中市と愛媛県が友好交流覚書締結 自転車が取り持つ縁で
【中央通信社:2017年6月3日】
http://japan.cna.com.tw/news/atra/201706030001.aspx
(台中 3日 中央社)林佳龍台中市長は1日、日本の愛媛県庁舎で同県との友好交流覚書に署名し
た。林市長は、サイクリングや観光、文化、教育、産業など各分野で相互交流を深めていくことに
期待を示した。
台中市と愛媛県の縁を取り持ったのは自転車。林市長と中村時広知事はともにサイクリング愛好
者。愛媛県には海峡を横断できる自転車道、瀬戸内しまなみ海道サイクリングロードがある。3月
に台中市で台湾一周サイクリングイベントが行われた際、中村知事はこれに参加するために訪台。
この時、台中市に本社を置く台湾最大手の自転車メーカー、ジャイアント(巨大機械工業)の劉金
標前会長を通じて、林市長と面識を持ったという。
林市長は、台中市では9月にフランスの一般向け自転車ロードレース「エタップ・デュ・ツー
ル」の台湾版「エタップ・タイワン」、来年には「日台観光サミット会議」「台中フローラ世界博
覧会」などが開催されるとして、これらのイベントを通じて台湾と日本の交流人口を年間700万人
に増やしたいと意欲を見せた。700万人は、今年の日台観光サミット会議で掲げられた達成目標で
もある。
日台観光サミット会議は観光を通じて日台の交流促進を目指すもので、毎年日本と台湾が持ち回
りで開催。今年は1日に香川県で開かれた。
(カク雪卿/編集:塚越西穂)