李登輝前総統に15日間の短期滞在ビザを発給

万が一のために警護を付ける「公人」並みの扱いであることを政府が表明

 予測されていたよりも1日早く、李登輝(リー・ティンフイ )前総統にビザが
発給されました。李登輝前総統は「非常に喜んでいます」と述べるとともに、発
給が予定より1日早かったことに「感激している」と話されているそうです。
 心配は、ご家族などへのテロ行為です。すでに16日に発表した私どもの「歓迎
声明と政府への要望」でも「日本国内において、李登輝前総統やその家族に危害
を加えるようなテロ行為に対しては、それを未然に防ぐ万全の措置を講ずるよう
要望する」と述べていることですが、これについても細田博之官房長官は、万が
一のために警護を付ける「公人」並みの扱いであることも明らかにしています。
 報道されているところによれば、12月27日に名古屋空港に着き、金沢、京都を
巡り、1月2日に名古屋空港から帰国される予定だそうです。
 私ども日本李登輝友の会も名古屋空港にお出迎えに上がります。先にお伝えし
ましたように、27日の名古屋空港、金沢、京都での歓迎をどうするかにつきまし
ては、詳細が判り次第発表いたします。
 中国側が「トラブルメーカーではなく戦争メーカーだ」と李登輝前総統を威圧
的に非難し、あらゆるルートを使って圧力をかけてきています。しかし、心ある
日本人や在日台湾人がいかに来日を歓迎しているかを知れば、それが勘違いであ
ることはいずれ判ります。熱烈な歓迎ぶりを示したいと思っていますので、ご支
援ご協力をお願いいたします。                 (編集部)


李前総統にビザ発給=中国の反発必至−政府
【時事通信 12月21日】

 政府は21日午前、年末年始に観光目的での訪日を希望している台湾の李登輝
前総統に対し、台北の交流協会を通じて15日間の短期滞在ビザ(査証)を発給
した。訪日は家族旅行が目的で政治的性格はないと判断したためだが、李氏を「
台湾独立の総代表」と敵視し、ビザ発給中止を求めていた中国が反発を強めるの
は必至だ。
 李氏の来日は、2001年4月に岡山県倉敷市での心臓疾患治療を目的に訪日
して以来。今回、李氏は家族とともに27日に来日、名古屋、金沢、京都などを
観光旅行し、来年1月2日に離日する予定。訪日の打診を受け政府は今月15日
、「一市民が観光目的で来日するのを断る理由がない」(町村信孝外相)として
ビザ発給の方針を決め、李氏側に伝えていた。

「私人」に会っては駄目? 李氏来日で、歯切れ悪く
【共同通信 12月21日】

 政府は21日、台湾の李登輝前総統に「私人」として入国査証(ビザ)を発給
したが、同日午後の細田博之官房長官の記者会見はこれに質問が集中。細田氏は
「内々に自民党の幹部には(李氏に接触しないように)申している」などと、過
敏とも取れる中国側への配慮を見せた。
 「松尾芭蕉の『奥の細道』ゆかりの場所に親近感を覚え、年末年始に美しい場
所を旅して家族にも見せたい(から来日する)と聞いている」。細田氏は訪日が
「プライベート」の観光目的であることを強調したが、その一方で「万が一のた
め」警護を付け、「公人」並みの扱いであることも明らかにした。

<李登輝氏来日>李氏はビザに「感激」
【毎日新聞 12月22日】

 台湾の李登輝前総統は21日、日本政府がビザを発給したことについて「非常
に喜んでいます」と述べるとともに、発給が予定より1日早かったことには「感
激している」と語った。



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