ぞれ「美濃和紙」「美濃傘」の特産品で知られている、岐阜県の美濃市と高雄市の美濃区
(旧高雄県美濃鎮)は交流を続けてきていたが、念願叶って友好交流協定を結んだ。
これは先般11月1日、阿部守一(あべしゅいち)・長野県知事が高雄市の陳菊市長と「教
育・観光交流」の覚書を交わして以来で、これで日台の自治体提携は20番目となる。
美濃市と美濃区の交流は6年前の2006(平成18)年11月に始まっている。当時、岐阜県の
観光関係者が当時の高雄県庁や同県美濃鎮(町)役場などを訪れ、双方の観光や文化交流
などについて意見交換したことがきっかけだった。
東京都八王子市と台湾の高雄市は、高雄市が日本統治時代「打狗」(takao)と呼ばれ、
その発音が八王子市にある著名な「高尾山」と非常に似ていることがきっかけで、2006年
11月1日に姉妹都市提携を結んでいるが、岐阜県の観光関係者が高雄の美濃を訪問したのは
その直後の11月8日だった。
本誌ではそのときの訪問の様子からお伝えしてきているが、2008年以降は美濃市と美濃
区の交流が本格的に始まり、今年4月には、高雄市美濃区の訪問団が美濃市を訪れ、美濃和
紙の里会館での紙すき体験や美濃まつりを楽しむなどの交流を続けてきた。そして、6年を
かけてようやく友好交流協定締結に至っている。心からお祝い申し上げるとともに、関係
者の熱意とご努力に敬意を表したい。
“美濃”同士 高雄市と岐阜県の美濃、友好協定
【中央通信社:2012年11月29日】
http://japan.cna.com.tw/Detail.aspx?Type=Classify&NewsID=201211290009
(高雄 29日 中央社)高雄市の美濃区と、岐阜県の美濃市は29日、陳菊高雄市長(中
央)立会いの下、友好協定を交わした。今後、産業や観光などでの交流を拡大し、地域の
発展につなげて行きたい意向だ。
高雄市美濃区には、台湾のエスニックグループのひとつである「客家」の人が多く住
み、客家料理や独特の布地などのほか、伝統的なしきたりなど、有形無形の客家文化の郷
として知られている。
一方の岐阜県美濃市も、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定された江戸時代からの
町並みや、美濃和紙など、歴史の息づくまちとして有名。
美濃市は今回、石川道政市長(右)をはじめとする市議会議長ら計28人で来台。“2つの
美濃”の交流はすでに6年間続いており、陳菊高雄市長は、今回の協定調印で両地域の友好
と協力がさらに深まり、それぞれの文化や産業、観光などがいっそう発展するよう期待し
た。
写真提供=高雄市政府