水域における台湾漁船の操業を認める「共同水域」を設けることで大筋合意した模様だ。
NHKのニュースが、今日にも台北で「日台民間漁業取り決め」に署名することを伝え
ている。
李登輝氏が住民による直接選挙で総統に選ばれた1996年以来、李登輝総統の提案によっ
て開かれた日台漁業交渉が17年目にしてようやく実を結ぶ。日台漁業協定の早期締結を誰
よりも望んでいたのが李登輝元総統だ。
昨年12月、李登輝元総統と本会役員が懇談したとき「私が総統時代に、この漁業問題を
日本の農林水産省に持ち込んで、台湾と日本で漁業協定を結ぶため、これまで16回も協議
を行ってきましたが、いまだに締結に至っていません」と記した資料を自ら配られた李元
総統は、このニュースを知ってどれほど喜ばれているか、その笑顔が目に浮かぶ。
尖閣周辺漁業交渉 台湾と大筋合意
【NHKニュース:2013年4月10日】
動画:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130410/k10013803451000.html
日本と台湾は、沖縄県の尖閣諸島の周辺海域を対象とした漁業交渉で、日本の排他的経
済水域の一部を双方が相手側の漁船の取締りを行わない水域とすることで大筋で合意し、
10日にも取り決めを結ぶことになりました。
1996年に始まった沖縄県の尖閣諸島の周辺海域を対象とした日本と台湾の漁業交渉は、
尖閣諸島の領有権問題と絡んで、操業水域などを巡る双方の意見の隔たりが埋まらず、4年
前から中断していましたが、去年11月から交渉再開に向けた予備会合が続けられてきました。
そして、これまでに行われた非公式な協議で双方が大筋で合意に達し、「日台民間漁業
取り決め」を結ぶことになりました。
それによりますと、日本の排他的経済水域の中に、双方が相手側漁船に対し漁業関連法
令を適用せず取締りを行わない「法令適用除外水域」と、法令の適用除外とはしないもの
の、双方の操業を最大限尊重するなどとした「特別協力水域」の、2つの水域を設けるとし
ています。
そして、2つの水域について、具体的な範囲を定めています。
日本と台湾は、10日にも台北で日台民間漁業協議を開き、双方の窓口機関の幹部が「取
り決め」に署名することにしています。
尖閣諸島を巡っては、中国が台湾に対し連携して日本に対抗するよう呼びかけています。
政府としては、領有権問題と漁業権問題を切り離す形で、長年続いた台湾との漁業交渉
に決着をつけることで、中国と台湾の連携を防ごうというねらいがあるものとみられます。